レコーダー市場も、成長率の鈍化が見られている。8月には台数ベースで28.3%増、金額ベースで47.3%増となっていたものが、12月には台数で2.4%増、金額で10.9%増と伸び率は鈍化している。そうしたなかで顕著だったのがブルーレイディスク(BD)へのシフトだ。

12月実績では、台数ベースで64.4%、金額ベースでは77.4%をBDレコーダーが占めており、「主役が切り替わったと見ていいだろう」(道越アナリスト)。BDレコーダーの普及には価格下落が影響している。

前年12月には12万5500円だったBDレコーダーの平均単価は、11月には10万円を切り、12月には9万1900円にまで下落した。「DVDレコーダーの平均単価は、250GBモデルでは5万600円。それに対して、BDレコーダーの250Bモデルの平均単価は7万3400円。昨年12月には2倍近い価格差があったものが、わずか2万円程度の差となっていることが大きい」という。320GBモデルでも8万8800円と10万円を切っている。

レコーダーの販売台数・金額の伸び率(前年同期比)と平均単価(出典:BCN)

市場全体の価格帯別構成比を見ると、12月には8万円未満のBDレコーダーが41.0%を占め、8-10万円未満の27.9%をあわせると、約7割が10万円未満の商品となっている。ソニー、パナソニック、シャープの主要各社も、8万円未満の商品の構成比が4割を突破している構造となっている。BDレコーダーに搭載されているハードディスク容量では、250GBが最も多く39.9%、続いて320GBの29.9%。500GBは27.3%、1TBモデルは2.5%となった。

BD(青)とその他レコーダー(赤)の構成比。左が台数ベースで右が金額ベース(出典:BCN)