Flash Catalystとは?
実践レポートに入る前に、Flash Catalystのことをご存知でない方も多いと思うので、簡単に説明しておきたい。
Flash Catalystとは、先ほども説明した通り、以前は「Thermo」というコードネームで開発が行われていたソフトウェアだ。
2007年のAdobe MAXで初披露され、1年後の同イベントでプレビュー版の配布に至った。プレビュー版はMAX来場者にのみ配られたが、2009年1月29日・30日に開催されるAdobe MAX Japanでも入手が可能とのこと。Flash Catalystに興味がある方には、参加を強くお勧めする。
Flash Catalystの発売時期はまだ未定であるが、2009年中にパブリックベータのリリースが予定されている。将来的には、Creative Suiteへの統合も見込まれている。
Flash Catalystが持つ特徴は、大まかに言って以下の通りだ。
PhotoShop, Illustrator, Fireworksといったデザインツールと互換性のあるファイル形式を編集できる。これにより、デザインツールとCatalystで交互にデータを編集するといったことも可能
デザインを「UIコンポーネント」(振舞いを持つUI部品という意味)に変換し、エフェクトやインタラクションを追加できる。Illustratorなどで作成したイラストを読み込み、例えば「この矩形領域はボタンコンポーネントである」という定義を行ったり、「このボタンが押されたらアニメーションを開始する」といったインタラクションを追加できる。ある意味、これがCatalystで最も重要な機能だと言える
グラフィックス編集機能。Illustratorほど高機能ではないが、一通りの編集を行えるので、Catalystを用いてデザインを開始することもできる
Flex Builder 4と互換性のある形式でのプロジェクト書き出し。これで、デザイナと開発者の間の作業連携が非常にスムーズになる