これからは地球の時代……Think the Earth
「Think the Earth」プロジェクトプロデューサの上田壮一氏 |
次に、そのGreen Thinkingをさらに深く掘り下げて語るゲストの講演がはじまった。まず、最初のゲストは「Think the Earth」プロジェクトプロデューサの上田壮一氏。Think the Earthは、地球を感じるためのグッズや本をリリースしているプロジェクト。最近では、水の大切さについて考える「Water Planet」キャンペーンを実施。都会の各店舗に「給水スポット」の設置や、水に関するイベントの開催、オリジナル水筒の販売などを行った。
同氏はターニングポイントにある現代は「アース・ジェネレーション」だと語る。1950年からの流れを見てみると、インターネットのホストの数が急激に増え、地球上が有機的につながってきている傾向にある。まさしく「国」よりも「地球」の時代になってきている、というわけだ。実際、1991年の時、私たちは湾岸戦争をテレビや新聞でしか知ることができなかったが、9.11(アメリカ同時多発テロ事件)の際は、インターネットからの情報から、ある意味冷静な分析が可能になったのではないか、という。だからこそ、上田氏はこのアース・ジェネレーションを悲観していない、と語った。
そして、そのアース・ジェネレーションに必要なのが「アース・コミュニケーター」であるという。地球や環境について、わかりやすく、本気で伝えられる人のことをいうそうだ。現在、ある企業の社員研修にアース・コミュニケーターを育てるカリキュラムを取り入れ、アース・コミュニケーターを育成中とのことだ。その社員研修をプロデュースし、上田氏は「これからは、外側から与えられる情報よりも、人それぞれの内側に育まれている想いを大切にしていくべきである」と思ったとのことである。
最後に、都市人口が急増しているデータを示し、これからは「都市をいかにエコにするか」に需要が集まってくるのではないか、と話した上田氏。と、同時にこの激動の時代には「資本主義の社会化も大切である」と語った。