ソフトバンクモバイルのCM「ホワイト家族 24 予想外な家族篇」や、東京ガスのCM「ガス・パッ・チョ!」などで知られるCMプランナー・澤本嘉光氏が、現在手掛けている中央酪農会議「牛乳に相談だ。」キャンペーンの一環として、品川女子学院にて、中学3年生に広告制作の極意を教える特別講座を行った。
キャッチコピーは「牛乳に相談だ。」
「牛乳に相談だ。」キャンペーンは、2005年7月に、最も牛乳離れが顕著である中高生をターゲットとし、牛乳をもっと身近に感じてもらおうと発足した5カ年計画の牛乳消費拡大キャンペーン。ユニークなTVCMなどを展開し、首都圏における同キャンペーンの認識度は約90%に及ぶという。
澤本氏によると、中央酪農会議CM「牛乳に相談だ。」シリーズは現在、第2段階に入っているという。第1段階と第2段階では、TVCMを制作する上で、どのような違いがあるのだろうか。
第1段階では、牛乳の持っているメリットを取り上げ、そのメリットと人間の持つ要望が合致するようなCMを作っていったという。このCMを強く印象づけるために、澤本氏はどのような工夫を行ったのだろうか。
「例えば『身長が大きくなる』という牛乳のメリットを盛り込んだCMを作るとき、まず牛乳を飲んだイメージをします。牛乳を飲むと大きくなるというメリットを表現したい場合、3cmくらい大きくなるといってもわかりづらい。そこで、映像では5mくらい大きくなったという風に描写しています」
牛乳を飲むメリットを過大表現で前面に押し出したという澤本氏。これにより、インパクトのあるCMが出来上がったという。そして、キャッチコピーである「牛乳に相談だ。」が定着してきた今日、第2段階のCMではキャッチコピーを文字としてではなく、映像として、実際に生徒が牛乳に相談するという、奇抜なCMを制作している。これはキャッチコピーを知っているからこそ成立するCMであると澤本氏は語った。
澤本氏は、続いて、ラジオCMや、雑誌広告、ポスターなどのインパクトのある広告を実際に見せながら、広告の作り方について語った。…続きを読む。