担当者単位から企業間データ連携まで、安全・確実なデータ送信

続いて同社サービスデザインマネージャーの甲斐氏が、OnTranqのサービス概要について5つのコンセプトに沿って説明を行った。

インフォテリア・オンライン サービスデザインマネージャー 甲斐淳仁氏

同サービスを利用するには、まず送信/受信側のPCにそれぞれソフトをインストール。ソフト上でIDを証明する"名刺"を交換することで復号化の鍵が交換され、ファイルの送受信ができるようになる。この専用ソフトではメールソフトと同じような使い勝手を実現しながら、通信経路は128bitのSSLで暗号化、さらにファイルをデジタル証明書で暗号化することで、改ざん・なりすましや盗聴を防いで「メールより安全に」ファイルの送受信ができる。受信側が未読であれば、送信内容の取り消しも可能だ。

メールソフトと同じような使用感でより安全な送信が可能

送信ファイルは一時保管場所である"トランク"に保管されるため、相手のPCが起動していなくても送信が可能。相手の特定に専用IDを利用することでIPアドレスの設定が不要で、FTPより柔軟な運用が可能。ネットワークの知識が無くても、インターネットへの接続とHTTPS通信ができる環境であれば、VPNより簡単に低コストで導入できる。

相手の状況を気にせず、複数の宛先への一斉送信も

新たなネットワーク設計やファイアウォールの設定変更は不要

また、ファイルの送受信作業や社内システムとの連携を自動化できる「送信コラボレット」「受信コラボレット」機能を搭載。「送信コラボレット」では特定のフォルダを監視して更新されたファイルを設定した宛先へ自動送信、「受信コラボレット」は指定した送信元からのファイルに対して自動保存/FTP送信/外部プログラムの実行のアクションを指定できる。いずれも複数設定することが可能だ。

送信したファイルのステータスは、「送信済み」「(相手が)受信済み」が自動的に変更され、アイコンの表示で確実に届いたことを確認できるほか、現場の運用シーンに配慮し、ステータスを手動で「完了」にする機能も搭載。さらに無線環境下での利用を想定して、通信に失敗した場合は内部的にリトライするようになっているという。

ファイルの復号化、同一性を確認してステータスを自動的に変更

サービス利用料金は、トランク容量100MBで月額3,000円/1PC、1GBで30,000円/1PC。利用の際は、送信側/受信側ともに契約が必要となる。これ以外に、容量・PC台数無制限で専用サーバを建てて運用するプランも用意されている。なお「OnTranq 100M」は30日間の無料試用が提供されている。

同サービスの具体的な活用シーンとして、担当者や部署共有のPCにインストールして使用するほか、複数の拠点からのデータ収集~システム連携の自動化や、低コストで導入可能なEDI(企業間でのビジネス文書交換システム)として利用することなどが紹介された。

拠点間のファイル送受信と社内システム連携を自動化

企業間データ連携のインフラとして

利用料金

プラン OnTranq 100M OnTranq 1G OnTranq Unlimited
トランクの容量 100MB 1GB 無制限
価格 \3,000/1PC(月額)
\30,000/1PC(年額)
\30,000/1PC(月額)
\300,000/1PC(年額)
初期費用\500万~
\500万~/PC数無制限(年額)
備考 専用サーバ
HDD:500GB、回線:100Mbps(共用)