――埋め込み型ワードライン技術に関しては、エルピーダメモリと提携してDRAM開発の方向に進んでいますよね
エルピーダメモリが我々の埋め込み型ワードラインに興味を示したのは、4F2を実現するための解として、これしかないだろうと判断したためだろう。
我々としては、エルピーダが業界で1番良いキャパシタを持っていると思っている。また、埋め込み用の穴を掘るための技術はQimondaがトップですから、それらを合わせることで、より良い技術が生み出されると思っている。
――エルピーダの話題が出たのでお聞きしますが、両社の開発体制はどのようになっているのですか
両社のエンジニアが技術を持ち寄り、4F2の実現に向けた取り組みを進めている。広島とドイツそれぞれで基礎開発を行い、両地点を互いのエンジニアが行き来して情報の交換を行っている。
人数にしても相当数投入している。特にQimondaとしては、フラッシュメモリの開発も中止し、トレンチに関しても現行のプロセスで終了させるという意味でも、すべてのリソースをそこに投入していると思ってもらって良い。
ある意味、埋め込み型ワードラインについては、社運をかけたプロジェクトだと思っている。DRAMベンダは生き残り策として色々あるが、2つ重要なことがあると思っている。
1つはテクノロジーリーダーであり続けること。DRAMは最後までテクノロジーリーダーである必要がある。埋め込み型ワードラインの実用化が成ったことで、Qimondaは再起をかけることとなる。
もう1つは、グローバルのフットプリント。DRAMはボーダーラインの無い市場。世界で活躍できる企業でなければ生き残っていけない。日本企業だから日本市場だけを見ていれば良いという時代じゃない。エルピーダとの提携も全然文化の違う2社が手を組んで、一緒の社員のように開発を行っている。そういう能力がお互いにあったということだが、この2つがなければ業界で生き延びることはできないはずだ。