ナビコン 代表取締役社長 木尾保男氏

商用で配信される動画を横断的に検索できるオンデマンド番組情報サイト「navicon(ナビコン)」がスタートした。運営するナビコンの木尾保男社長は、「ネット動画を、より楽しんでもらえるかきっかけを作りたい」とする。果たして、木尾社長は、どんな狙いをもって、このオンデマンド番組情報サイトを立ち上げたのか。naviconの狙いや、今後の方向性などについて聞いた。

--まず簡単に、「navicon」について教えてください。

インターネットの世界では、さまざまなネット動画が配信されています。商用の動画配信や、YouTubeなどの動画投稿サイトが一般的に利用されるようになり、動画の利用シーンも広がりを見せている。だが、数多くのネット動画を横断的に、しかも目的にあわせて検索できるサイトはなく、動画の楽しみ方にも限界があったといえます。

naviconでは、ネットで配信されている動画を、生活にもっと生かしたい、学習やビジネスにも活用したい、また気がつかなかった感動や癒しといったものに出会えるきっかけを作れないか、そんな思いからスタートしました。私自身、以前から、映画に関する情報配信サービスを手がけていました。劇場で公開されている映画の情報をまとめ、これをデータベース化し、利用者が検索しやすいように提供するというものです。また、EPGに関しても受託事業の形で関わってきました。こうしたビジネスを展開していると、今後はネット動画が大きな潮流になってくることを感じざるを得ない。とくに、テレビと比べると、ネット動画は利用者が能動的に検索するという使い方が中心とになってくる。つまり、検索サービスが、より重要になってくるのです。そうしたこれまでの経験から、新たにネット動画を対象とした検索サービスを開始したというわけです。

--naviconで検索の対象となる動画はどんなものですか。

GyaOやYahoo!動画、ShowTime、バンダイチャンネル、gooブロードバンドなどの約100サイトの動画サイトが提供する、約7,500シリーズ/4万本のコンテンツが対象となります。YouTubeなどの動画投稿サイトのものは含まれません。naviconでは各サイトから配信されている番組に対して、個々の作品ごとに、配信方式や期間、帯域といった基本情報を加え、キーワードやカテゴリ、番組解説などを、独自に付加してデータベース化。この作品情報をもとにして、キーワードから番組を探したり、 作品名やキャスト、監督、各カテゴリから検索することもできます。

取り扱う番組のジャンルとしては、映画、アニメ、ドラマ、スポーツ、バラエティなどのエンタテインメントから、趣味、ハウツウ、 教育、観光、ショッピング、キッズ向け、無料番組など、小カテゴリまで含めると、約500項目のカテゴリから、目的の番組を検索することができます。さらに、専任担当者が番組を見たうえで「オススメ番組」をピックアップしたり、新着番組を紹介する「最新ニュース」コーナーを設けるといったことも行っていきます。