1人で、2人で、大勢で……用途の数だけキャンバスを使い分け

linoのキャンバスは特定ユーザーや全ユーザーなど公開対象を設定できる。仕事で使うならアイデア箱として共有したり、それこそ伝言板として活用したりすることができそうだ。メールやメモ紙のように他に埋もれることなく、視認性を確保して重要なことは見やすい場所に掲示しておける。キャンバスごとにRSSを書き出すことができるので、新しい投稿をRSSリーダーで掴むことも可能だ。

また、特定のユーザー宛に付箋を送信したり、必要な付箋を自分のキャンバスにコピーしたりしておくこともできる。ただし、キャンバス主以外は自分の貼った付箋しか動かせず、他のユーザーによる操作はリロードしないと画面に反映されない。

一覧性を活かして重要なことは視覚的にアピール。付箋には投稿した人のアイコンが表示

仕事ばかりではなく、単純に気に入った写真を集めて貼っておくだけでも個人的に楽しめる。仕事の合間の癒し空間として、親バカを自認する方々にもオススメだ。写真だけでなく、アッカネットワークスが運営する動画SNS「zoome」との連携で、同サイトに投稿された動画を貼ることも可能になった。今後はYouTubeへの対応も予定しており、ニコニコ動画にも対応する可能性があるようだ。

アナログなスクラップ帳のように自由にレイアウト。キャンバスを「友達に公開」に設定すれば、共有のアルバムにもできる

ツールボックスの動画アイコンから、動画のURLを指定して貼り付ける

キャンバスは「公開」に設定すると「公開リスト」に掲載され、linoユーザー以外でも閲覧することが可能。付箋の貼り付けやコピーは登録ユーザーのみ可能だが、作成者が許可したキャンバスに限られる。また、公開リストに載せない設定も可能。現在公開リストには、付箋を貼りつなげた「しりとり」や、特定テーマの「寄せフォト」、自分の写真入りのダイエット日記など、多彩な趣向のキャンバスが掲載されている。

ユーザーの想像力がlinoを進化させている

このようにツールとして活用するだけでなく、このサービスそのものを興味深く見守る"深い"ユーザーが多く存在することもlinoの特徴だ。公開キャンバスを使ってlinoの使い方Q&Aを掲載したり、専用のクライアントソフトを開発するなど積極的な活動が行われていたり、機能追加要望・バグ報告などフォーラムでも活発に投稿が寄せられている。ベースがシンプルであるからこそ、ユーザーはさまざまな活用法を試み、それによって要望が生まれ機能にフィードバックされるという好循環が作られているサービスと言っていいだろう。