マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部Windows Server 製品部 プロダクトマネージャ 田中啓之氏 |
4月15日から16日にかけて開催された「the Microsoft Conference 2008」において、Hyper-Vに関するセッションは2つ開催された。いずれも1000人以上は収容できる会場で行われたが、どちらも用意された席は10分前には埋まり、数百人の立ち見が出るほどの人気セッションとなった。ここではそのうちの1つ「Windows Server 2008 に実装された仮想化テクノロジ "Hyper-V" 徹底解剖」と題したセッションをリポートする。
マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部Windows Server 製品部 プロダクトマネージャである田中啓之氏によって行われたこのセッションは、Hyper-Vの機能を全体的に解説するとともに、サーバ仮想化の特徴とメリットについて語った。
田中氏は「サーバ仮想化技術への関心は近年になって急速に高まっている。しかし、実際には仮想化されているサーバは全体の10%未満と、導入段階としては初期フェーズにある。コストと複雑さが導入の阻害要因だといわれているが、全体の70%のサーバはその性能のわずか20%しか使用されていないというデータもある。非常にもったいない状況だ」と仮想化を取り巻く現状を語った。
少ないハードウェアで多くのサーバOSを提供することができるサーバの仮想化は、既存資産を活用してアプリケーションのテスト環境を充実させることに有効だという。また、バックアップや復旧のしやすさによる可用性の向上、動的なリソース管理による機敏性の向上なども仮想化によるITの成熟として期待できるとしている。
そうした効果の期待できる仮想化技術戦略として、同社ではデータセンターからデスクトップまでを包括的にカバーする。このうち、サーバの仮想化を実現するものの1つが「Windows Server 2008」に搭載される予定の「Hyper-V」だ。