オフライン機能やガジェットへの対応がFirefoxやフレームワークの鍵へ

jQueryにとってもFirefoxにとっても、今後ひとつのキーワードとなるのはオフライン機能とガジェットへの対応だ。10月9日(米国時間)にはMobile Firefoxの構想が発表されるなど対応が進められている。ガジェット対応やAjaxアプリケーションとデスクトップアプリケーションの融合へ向けたオフラインへの対応も重要になる。この点についてはGoogle Gearsがひとつのポイントになる。

jQueryはすでにGoogle Gearsへの対応プラグインを保持している。Firefoxは現在どの機能を取り込むべきかGoogleと検討している段階だ。MozillaとGoogleはもともとオフライン機能について検討を続けてきた。Firefoxで実現するオフライン機能はGoogle Gearsと同等の機能になるようだ。ただし、Google Gearsをそのまま取り込むことはしないという。現在Googleと、どの部分を取り込むかを決めている最中だという。成果物はFirefox 3で登場することになりそうだ。

jQueryはiPhone/iPod touch向けの開発はしていない。もともと軽量であるため特別に対処する必要がないからだ。通常通り、jQuery UIでiPhone/iPod touch向けのガジェットを開発することになるだろう。すでにその要求はでており、あとは開発を支援してくれるデベロッパ如何で開発が変わってくるようだ。同氏は最近Appleのエバンジェリストのひとりと会話しており、jQueryがiPhone向けアプリケーションの開発に適したものであるという意見をもらっているという。

jQueryのプラグイン開発に期待してます!

Resig氏は日本のデベロッパへ向けて、jQueryプラグインの開発をしたことがないのであれば、一度開発してみていほしいと述べた。jQueryプラグインの開発は簡単だし、効果のある作業だからだ。同氏はこれまで日本人の手によって開発されたjQueryプラグインをほとんど見たことがないという。とりわけオンラインで公開されているものは、経験がないそうだ。中国にはjQueryの大きなコミュニティがあり、そのあたりが日本と中国で違う状況にあるという。

今回はJohn Resig氏にとってはじめての来日だ。Shibuya.JSで講演しているが、これほど大きなJavaScriptのユーザーグループは世界でもほかに類を見ないと驚いていた。「言葉が通じにくい点は欧州とは状況が違うな」と苦笑しながらも、「JavaScriptで会話ができたよ」と笑っていた。

Firefox 3やFirefox 4の登場は、JavaScriptで動作するAjaxアプリケーションのエクスペリエンスを大幅に改善することになるだろう。今後のリリースに注目しておきたい。