中国のデジタルエンターテインメントの展示会「第5回Chinajoy(The 5th China Digital Entertainment Expo & Conference)」が今年7月中旬に上海で催された。盛大は、今回のChinajoyで同社の経営戦略となる「二零計画」「風雲計画」「18計画」をぶち上げた。二零計画とは、盛大のプロジェクトに参加する優秀なゲーム開発チームや個人に対し、最高20%の収益配当、最高年俸100万元を与えるという計画だ。また、風雲計画は、登録ユーザー人数、規模、品質などが盛大傘下のオンラインゲーム「風雲」のレベルにまで達した場合、当該ゲームの開発企業に対し、1億元以上を出資するというものだ。盛大は風雲計画のために、すでに20億元の資金を用意したとしている。さらに18計画は、盛大のトップリーダーが毎月18日に専門会議を行い、中国国内外のゲーム開発チームの買収を検討するもの。盛大はこうした計画の実施を通じ、M&Aを加速させていく思惑のようである。
盛大に遅れを取らじと、その他の大手オンラインゲーム企業も、Chinajoy開催期間中に、M&Aに対する積極的な姿勢を示した。例えば、冒頭で述べた捜狐は適当な時期にゲーム開発チームとゲームライセンスを買収する計画を示した。IM(インスタントメッセージング)やポータルサイトを運営するネット企業大手騰訊は、国内外の優秀なゲーム開発企業を探しながら、買収を検討していると公言した。また、オンラインゲーム開発企業である天聯世紀集団は独自の開発能力を強化させていくために、買収対象を選んでいるという。また、オンラインゲーム「征途」を運営する上海征途網絡科技は、どこの上場企業にも劣らない金額でM&Aを展開すると述べている。中華網遊戯もすでに1億ドルの投資基金を用意しているとされる。これら大手企業を主役として、中国国内外で多くの関連企業を巻き込むM&Aは、今後さらに加速されるものと考えられる。