超ビッグサイズのクローラ
トピー工業は、東京工業大学・広瀬/福島研究室を母体とする大学発ベンチャー・HiBotと共同開発したというクローラ型ロボットを展示していた。小型の「S-90」(150万円)、フリッパ型の「S-92」(300万円)、大型の「T-01」(2,000万円)というラインナップで、いずれも発売中。そのほか走行モジュールのみの「H-80」もある。
S-90は床下点検用ロボットということで、すでに住宅メーカーでの採用事例があるという。また、最も大型のT-01はレスキュー用で、消防庁に納入され、試験配備されているそうだ。
トピーのクローラロボットの特徴は、クローラ半径の1.3倍の段差を乗り越えることができるという「ハイトラクションクローラ」。クローラ表面の突起(ラグ)に柔らかいものと固いものを組み合わせることで実現しているとのことだ。
いまや警備もロボットで
ロボットは警備の分野でも採用が進んでいる。綜合警備保障(ALSOK)が展示していたのは、最新型の「Reborg-Q」。身長は130cmと、前機種の「D1」よりもかなり大型化しており、警備員との連携機能も強化された。昨年末から、アクアシティお台場にて実際に運用が開始されている。
警備業務を完全に自動化することは、現在の技術ではまだまだ難しい。ロボットができること、得意なことはロボットが担当し、人間にしかできないこと(状況判断など)を人間が行うという"分業"が現実的なところで、同社のロボットもそういった考え方に沿っている。利用料金は月額38万円(税抜)。
会場ではSegwayの実証実験も
ちょっとロボットとは違うが、日本SGIとキヤノンマーケティングジャパンはブースで「Segway PT」を出展していた。PRしていたのは警備仕様のパッケージで、残念ながら今回見ることはできなかったが、実証実験として、東京ビッグサイトの警備にも2カ月間使用されるとのことだ。
Segway PTには屋内用の「i2」と屋外用の「x2」があり、警備向けも基本性能は通常のものと変わらないが、小物を収納できるバッグや振動を吸収できるマットなどの装備が取り付けられている。Segwayは道路交通法上、国内ではまだ公道での走行ができないので、しばらくはこういった業務用途に採用は限られそうだ。