外食産業における内部統制

また、内部統制として外食産業では「特に以下の4つに考慮すべき」(滝口氏)としている。

  • 契約管理…外部業者やFC店等との契約管理に重点を置くことが重要
  • 品質管理…賞味期限や衛生管理などの品質を正しい管理の徹底
  • 人材管理…パート/アルバイト等従業員の性質上、他業界より監視、教育等に重点を置く必要あり
  • 現金管理…店舗売上の多くは現金。売上着服、横領、過少請求はもちろん、強盗や犯罪に対する注意も必要

賞味期限切れのチェックといった食材の品質管理、セキュリティの甘さやミスによる情報漏えいなど、一度でも事故を起こしてしまえば、社会での信頼を失いかねない。「導入の必要性に会社の規模は関係ない」(溝口氏)のだ。

迅速な意思決定のためにはITの介在が鍵

昨今、非常に変化の激しい時代だが「その速さに対応するのは経営の最大の課題」と滝口氏は言う。企業改革法の施行等、企業を取り囲む環境はさらに厳しさを増しているが、この局面を乗り切るためには、迅速な意思決定が必要だ。

「そのためには、意思決定に必要な情報を適時、適切に提供する仕組みが要求されるの必然だろう。外食産業で人間によるサービス提供は不可欠だが、その中間にいかにITを介在させ、ミスを防ぎ、効率を上げるかが鍵になるだろう」(滝口氏)

NSWが提案する外食産業の経営IT化

最後にNSWが提案する外食産業の経営IT化のためのソリューションを紹介する。

本部と店舗を結ぶネットワークには、盗聴や改ざんのない信頼性の高さが重要だ。そこで、NSWは既存のTCP/IPネットワーク上に仮装的なネットワークを構築してSSL128Bitによる暗号化でセキュリティを確保した「NSW-BizVPN」を提案。クライアント接続はソフトウェア・専用BOX・USBキーから選べ、パソコン、POSレジ、複合機等の様々な端末間でVPN通信を可能にする。基本料金は初期費用8,000円、月額費用1,500円から(ソフトウェアタイプの場合)。なお、プロバイダサービスのみに特化し、月額1780円(Bマンションタイプ、固定IPなしの場合)からの低価格を実現した「NSW-Biz ISPサービス」も提供している。

システム構築の全体イメージ

従来に比べ、低コスト・早期導入を実現したASP型VPNサービス「NSW-BizVPN

BOXタイプ

指紋認証可能なUSBタイプ

従業員の遠隔教育には「NSW-BizLearning」。ストリーミング技術を活用し、インターネット/イントラネットを介して店舗・拠点間へ動画マニュアルを配信できる。付属のオーサリングツールでマニュアルを使えば、特殊な知識がなくても動画マニュアルを作成できる。

「NSW-BizLearning」システム概略図

レシピの一元管理が可能

全店舗間でマニュアルを統一化できる

本部 - 店舗間のペーパーレス化には「X-point」。ブラウザ上でまるで紙の帳票のような入出力表現を実現するインタフェースを提供、フォームの管理機能やデーターベースとの連携機能等を実現した書類の新しいスタイルを提案するフォームアプリケーション。書類のデーターベース化が簡単に実現でき、電子承認ツールとしても幅広い利用が可能だ。