水も油も耐えられる防塵防滴仕様筺体 - インタフェース
産業用組み込みコンピュータの設計や製造を行っているインタフェースでは、動作中の防塵防滴仕様の産業用コンピュータに、実際に水滴をかけるというデモを行っていた。
動作中の防塵防滴仕様の産業用コンピュータに、実際に水滴をかけるというデモ。油などの飛散の激しい開発現場や製造ラインでの使用にも耐えうるように設計してある。 |
本コンピュータは、防塵防滴規格であるIP54(International Protection)に準拠している。保護等級は54(粉塵に対する保護、およびはねかけた液体の浸入保護)となっているが、デモではそれ以上の環境下でも耐えうることを示していた。
粉塵侵入を防ぐために、内部はファンレス化しており、筺体上部に設置されたヒートシンクや筺体全体をアルミにすることで放熱処理を行っている。また、結合部にはパッキン、ケーブル部にはシリコンスポンジを用いることで防塵防滴性を高めている。
筺体の外形寸法はは150(W)×280(D)×130(H)mm。CPUやメモリはオプションにより変更が可能。起動はコンパクトフラッシュから行うため、Windows XP EmbeddedやDebian、PC DOS 2000といったサイズの小さなOSを選択するようになる。
組込み制御学習用ボード - リカージョン
日本国内の組み込みソフトウェア開発における人材の育成や、人材の有効活用のために設立された情報処理推進機構のブース内では、マイコン制御の学習教材用に開発されたボード「USB-SFR」が展示された。マイコン周辺機器やソフトウェア開発設計を行っているリカージョンが開発を行った。
マイコン制御の学習教材用に開発された「USB-SFR」。組み立て部品をはんだ付けするだけで動作させることができる |
USB-SFRでLEDを制御し、発光の順番を制御するデモ |
LED部分を拡大した様子 |
USB-SFRは、Visual Basic、C、JavaなどPCで動作するプログラム言語を用いてワンチップマイコンの特殊機能レジスタを読み書きすることで、組み込み制御の基本を学ぶことができる教材である。開発環境のセットアップや操作の習得といった面倒な作業は行わず、まずはプログラミングの手法を理解して、手軽にハードウェア制御方法を学ぶことを目的としている。
ロボット制御用モジュール - トラスト・テクノロジー
組み込みLinuxやBSDによる開発をハードウェア/ソフトウェアの両面から行うトラスト・テクノロジーのブースでは、ロボットを制御するためのモジュール「ロボモジュール」を展示した。
「ロボモジュール」は制御ボード「TT-RMCB01」、操作ソフトウェア「TrustMotion」および、その開発ソフトウェアライブラリなどの総称である。制御ボードは操作ソフトウェアから送られた制御データや通信データ、プログラミングデータなどの情報を処理するメインボード「TT-RMCB01-M01」とRCサーボモータの制御データをロボットに送るサブボード「TT-RMCB01-S01」で構成され、最大30チャネルのRCサーボモータの制御が可能となっている。
「ロボモジュール」の様子 |
操作ソフトウェアであるTrustMotionは、モータ制御を行うためのパラメータをGUI入力できるだけではなく、VRML(Virtual Reality Modeling Language)やDXF(Drawing eXchange Format)形式で作成したモデリングをモーションシミュレーションすることが可能。また、モニタに表示された形状データの間接をマウスでドラッグし動かすことができる。そのほか、動作を記録することで簡単にモーション・データを作成することができる。
操作ソフトウェアであるTrustMotionからは、モニタに表示された形状データの間接をマウスでドラッグし実際にロボットを動かすことができる |