画像・動画編集もサクサク快適に行えるパフォーマンスの高さ

今回試用した「DAIV 5N」は、CPUがIntel Core i7-11800Hプロセッサー、グラフィックスがGeForce RTX 3060 Laptop GPU、メモリが16GB(8GB×2/デュアルチャネル)、ストレージが512GBのM.2 SSD(NVMe)という構成になっていた。いったいどのくらいのパフォーマンスなのだろうか。

そこで、実作業でその性能を確かめてみることにした。今回使用したのは、写真現像ソフトの「Adobe Lightroom Classic CC」、画像編集ソフトの「Adobe Photoshop CC」、動画編集ソフトの「Adobe Premiere Pro CC」で、それぞれRAW現像時間や動画の書き出し、フィルターの処理時間などを計測した。

まず、「Adobe Lightroom Classic CC」で2,000万画素(5,184×3,888ピクセル)のRAW画像を現像した時間と、4倍相当の解像度(10,368×7,776ピクセル)に高画質化する「スーパー解像度」を適用した際の時間を計測した。いずれも100枚一括で処理した時間を測っている。

「Adobe Lightroom Classic CC」での処理時間
RAW現像 1分20秒51
スーパー解像度 9分56秒38

RAW画像の現像であれば、1枚あたり1秒以内で現像できることがわかる。スーパー解像度はかなり負荷の高い処理になるが、こちらも1枚あたり6秒もかかっていない。これくらいサクサク処理できると、JPEGなどに比べてハンドリングが面倒なRAW画像も気軽に扱える。

続いて、「Adobe Photoshop CC」で1,000万画素(3,648×2,736ピクセル)の画像を開き、機械学習(Adobe Sensei)を利用した重めの処理を、いくつか実行して処理時間を計測してみた。

「Adobe Photoshop CC」での処理時間
被写体の選択 3秒41
オブジェクトファインダー 4秒08
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除:高) 54秒03

「被写体の選択」は、画像のうち被写体を自動認識して、その輪郭に沿って選択範囲を作成してくれる機能。「オブジェクトファインダー」は、画像に含まれる複数のオブジェクトを抽出してくれる機能。ニューラルフィルターの「JPEGのノイズを削除」は、名称通りJPEG画像のノイズを除去してくれる機能だ。いずれも性能が低めのPCだと結構待たされるものばかりだが、本製品ではあっという間に処理が完了してしまった。

さらに、「Adobe Premiere Pro CC」で音声のテキスト化と、HEVC書き出しにかかった時間を計測してみた。なお音声のテキスト化は言語パックをあらかじめダウンロードし、50分程度のウェビナーの音声をオフラインでテキスト化(自動文字起こし)した。またHEVC書き出しは、5分10秒の動画(4K/60fps)を、解像度やフレームレートはそのままで、HEVC(H.265)に変換した速度を計測した。

「Adobe Premiere Pro CC」での処理時間
音声のテキスト化 4分28秒59
HEVC書き出し(ハードウェアエンコード) 3分34秒
HEVC書き出し(ソフトウェアエンコード) 9分29秒

結果を見ると、音声のテキスト化や動画エンコードのような負荷の高い処理も、あまり待たされずに完了してしまうことがわかる。GPU(GeForce RTX 3060 Laptop GPU)を使ったハードウェアエンコードだと、CPUだけのソフトエンコードに比べて2~3倍高速になるのもポイント。高性能なCPUやグラフィックスを搭載した本製品は、写真・動画編集などのクリエイティブワークには力強い味方になってくれるといえそうだ。

  • 「Adobe Lightroom Classic CC」のスーパー解像度機能。ディテールを保ったまま4倍相当の解像度に高画質化することができる

  • 「Adobe Photoshop CC」のニューラルフィルター。機械学習などを活用したさまざまなフィルターが用意されている

  • 「Adobe Premiere Pro CC」の音声のテキスト化機能の設定画面。あらかじめ言語パックをダウンロードしておけば、オフラインで音声の自動文字起こしが可能

カスタマイズすれば、さらに快適な作業環境を実現可能

これだけ充実した機能を搭載する「DAIV 5N」だが、標準構成時に230,780円(税込)~で販売されており、その性能の高さを考えればコストパフォーマンスはかなりいい。

ちなみにマウスコンピューターの直販サイトでは構成をカスタマイズして注文することも可能で、例えばメモリは標準の16GB以外にも32GB、64GBという選択肢がある。また、ストレージは標準だとPCIe Gen3接続のSSDで2,500MB/sほどの連続読み出し速度だが、直販サイトではPCIe Gen4×4接続のSSDを選ぶことも可能。こちらだと読み出し速度が最大6,700MB/sとなり、倍以上高速になる。少しでも快適に作業したい場合は、ぜひ検討してみてほしい。

15.6型の広色域WQHD液晶ディスプレイや第11世代Intel Coreプロセッサー、GeForce RTX 3060などを搭載しながら、持ち運びも可能な薄型軽量ボディを実現した「DAIV 5N」。RAW現像や動画エンコードなどの処理が非常に高速で、そのコンパクトな見た目から想像する以上のパワーを得ることができる。写真編集や動画編集などをサクサク快適に行いたいというクリエイターには、ぜひ注目してほしい製品だ。

  • 試用機はPICe Gen3接続のSSDのためシーケンシャルリードが2,500MB/sほどだが、直販サイトでは最大6,700MB/sのPICe Gen4×4接続のSSDを選ぶこともできる。より快適な環境を求める場合は検討してみるといいだろう

詳しくはコチラから

※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 DAIV 5N
ディスプレイ 15.6型WQHDノングレア(2,560×1,440)
CPU Intel Core i7-11800H プロセッサー
メモリ 16GB DDR4-3200 SO-DIMM
M.2 SSD 512GB(NVMe)
チップセット Intel HM570 チップセット
光学ドライブ
グラフィックス GeForce RTX 3060 Laptop GPU
OS Windows 11 Home 64ビット
LAN 2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応LAN、
Intel Wi-Fi 6 AX201(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)+
Bluetooth 5モジュール内蔵無線LAN
インタフェース Thunderbolt 4(背面Type-C×1)、USB 3.1(左側面Type-A×1)、
USB 3.0×2(右側面Type-A×2)
サイズ W355.5×D236.7×H20.6mm(折り畳み時/突起部含まず)
重量 約1.73kg
バッテリー
駆動時間
約6.0時間
価格 230,780円(税込)~

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2022/4/12(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

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