「ゴジラには2つの骨格がある」 - 世界中で愛されるビックスター・ゴジラの魅力

――酒井さんはこれまでにあらゆるゴジラを造形されていますが、そもそも原型師になられたのにはどのような経緯があったのでしょうか?

子どものころから、プラモデルを作ったり絵を描いたりするのが好きで、東京造形大学に進学してデッサンや彫刻、造形の基礎を本格的に学びました。大学卒業後は広告代理店に勤務していたのですが、そのときゴジラをはじめとする東宝怪獣のリアルな“ガレージキット”という存在を知ったんです。いくつか買って組み立てているうちに、いつのまにか「自分でも原型を作ってみよう」と思い始めたことが、現在の仕事につながっています。

――酒井さんがこれまでに作られたゴジラフィギュアのなかには、ゴジラ単体を見せるだけではなく、映画のワンシーンを切り取ったかのような“ジオラマ”的なものも多いですが、それには何かこだわりがありますか?

大いにありますね。私が生まれて初めて映画館で観た怪獣映画は『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)で、ものすごくワクワクしながら観ていました。当時もゴジラのソフビ人形とかはあったのですが、「どうもイメージが違うな……」「映画館で観た、あの迫力あるゴジラそのままの人形があったらいいのにな」と思っていたんです。
たとえば『モスラ対ゴジラ』(1964年)であれば、倉田浜の干拓地の下から尻尾と上半身を突き出したゴジラが、肩をふるわせて泥を払いながら吼える“出現”シーンがあるでしょう。そういった、ゴジラ映画の印象的な名場面を立体で再現したい! という思いが私の造形の原点なんです。そのために、ひとつのフィギュア&ジオラマを作る時は映像を何度も見返したり、さまざまな資料写真を集めたりします。

  • 「一番くじ ゴジラvsコング A賞 SOFVICS GODZILLA」原形制作過程_2

――歴代ゴジラ作品のなかで、酒井さんがもっとも得意とする、または愛着のあるゴジラはありますか。

基本的に、どの時代、どの作品のゴジラであってもすべて「難しい」と思いながら毎回取り組んでいます。これなら簡単だ、なんて楽に作ったことはこれまで一度もありません。常に資料をにらみながら、悪戦苦闘の限りを尽くして造型しています。
たとえば、昭和のゴジラはスーツの現物を見たことがありませんから、当時の映像やスチール写真の資料を集めて調査・分析しなければいけません。平成ゴジラの場合は、特撮の現場に足を運んでゴジラの“実物”をつぶさに観察し、写真を撮り、皮膚に触れるなどの経験をして、それを造形作業にフィードバックしていました。いずれにせよ、すべてのゴジラに強く力を注いでいることは間違いありません。

――酒井さんは小型モデルからジャンボサイズのフィギュアまで、さまざまなゴジラを造形されていますが、手がけるサイズと“作り易さ”には関係があったりするのでしょうか?

極端に言えば「同じ」ですね。ただ、大きなものは制作段階で場所を取ったり、使用する粘土の量もすごいことになったりという点で大変です。小さいものはディテールを細かく入れているため、こちらもかなり時間がかかってしまうんです。「ゴジラ全集」のときは、ジオラマベースにも徹底したこだわりを入れ込みましたし、1作品作るのに1~2ヵ月は優に超えていますね。作り易いサイズというものはなくて、ぜんぶ難しいです。

  • 今回のA賞は全長約35㎝の大迫力サイズだ 原形制作風景_2

――制作の際には、スーツアクターの方々の演技や動きも意識してポーズなどを作られるのですか?

映像に映っている情報をすべて取り込みたいと思っていますから、スーツアクターさんによる躍動感の表現には細心の注意を払います。平成ゴジラのころ、東宝映像美術の方から「ゴジラには2つの骨格がある。ゴジラそのものの骨格と、中にいる薩摩さん(スーツアクター)の骨格だ」という言葉をもらったことがあるんです。名シーンを立体化しようと考え、どのようにしたらゴジラのポージングを再現できるんだろうと試行錯誤したとき、この言葉が頭をよぎります。いかにすればゴジラ映画の名シーンを忠実に再現することができるか、そこに至るまでにはいろいろな手立てを考えています。

  • 「一番くじ ゴジラvsコング A賞 SOFVICS GODZILLA」原形写真_3

――これからも酒井さんが手がけるゴジラフィギュアがたくさん生み出されることを願っております! 最後に伺いたいのですが、長年日本だけでなく世界中でゴジラが愛されている理由とは何だと思いますか?

それはやはり、ゴジラが“カッコいい”からです!! 大きくて、強くて、カッコいい。作品ごとに性格や役割は違うかもしれないけれど、ゴジラがみんなの憧れの存在であることは変わりません。時代も世代も国も関係なくたくさんの人々に愛されているゴジラは、いつまでも偉大なキャラクターであり続けるでしょう。

酒井ゆうじ氏のこだわりがつまった「一番くじ ゴジラvsコング」

今回のインタビューはオンライン上で行ったが、画面越しでも酒井ゆうじ氏の、ゴジラと作品に対する愛をひしひしと感じた。そんな酒井氏の愛と情熱とこだわりが凝縮された「一番くじ ゴジラvsコング A賞 SOFVICS GODZILLA」は、その他アイテムとともに7月2日より順次発売予定(店舗の事情によりお取扱いが中止になる場合や発売時期が異なる場合がございます。なくなり次第終了となります)。メーカー希望小売価格は1回900円(税10%込)。

ビッグサイズ&ハイクオリティなA賞をはじめ、立体物が多い本シリーズ。ポスターやタオルなどもゴジラファンにはたまらないデザインで、どれが当たっても満足度の高いラインナップとなっている。ぜひお近くの取扱店でゲットしてみては。

「一番くじ ゴジラvsコング 」特集ページはコチラ▶

  • 「一番くじ ゴジラvsコング A賞 SOFVICS GODZILLA」

  • 「一番くじ ゴジラvsコング B賞 モンスターマグカップ」

  • 「一番くじ ゴジラvsコング C賞 ゴジラ足型 ラバーコースター」

  • 「一番くじ ゴジラvsコング D賞 フェイスタオル」
    ※6枚目のデザインは後日公開となります。

  • 「一番くじ ゴジラvsコング E賞 ポスターコレクション」(※クローズドパッケージ)

  • 「一番くじ ゴジラvsコング F賞 モンスターヘッドマグネット」

  • 「一番くじ ゴジラvsコング ラストワン賞 SOFVICS GODZILLA バーニングカラーver.」

※「一番くじ」および「ラストワン」は登録商標です。
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