では、改めてmouse K5を見てみよう。本機は冒頭で紹介したとおり、15.6型の液晶パネルを搭載するデスクトップ代替ノートPCで、フラットな外観の落ち着いたデザインを採用している。カラーリングもビジネス、学習用ノートPCでは定番のブラック。とがったところがなく、どのようなシーンにも違和感のない製品といえる。唯一とがっているのは、液晶天板にあるカットされたチーズの先端だろう。
液晶ディスプレイは上部、左右を狭額縁としている。そのため横幅は359.5mmに抑えられており、15.6型の数世代前のモデルと比べても、机の上の専有面積が小さく、狭額縁の効果で同じサイズのパネルでも画面が大きく集中力が高まる。
解像度は1,920×1,080ドット。現在の15.6型ではスタンダードな解像度だ。スケーリングが100%でも文字が小さすぎることはなく、125%でも情報量が少なすぎるという感じもしない。
キーボードはテンキー付きの104キー仕様だ。アイソレーションタイプのため、一つ一つのキーが若干小さく、キーとキーの間が空いているように見えるが、キーピッチは一般的なノートPCと同じ約19mmを確保している。むしろキーストロークが約1.8mmあるため、想像以上に深く押し込める感触だ。キーレイアウトに関しては、マウスコンピューターのほかのノートPCと同様、日本語キーボードとして標準的なものを採用している。なじむまでに苦労することもないだろう。
そしてテンキーの存在は大きいかもしれない。コンパクト化が進むノートPCでは、比較的大きな15.6型でもテンキーを省いたモデルも増えてきた。業務内容によってはテンキーによる素早い数値入力が重要となることも多いだろう。別途テンキーを用意することなく本体キーボードで完結できることは、製品選びのポイントになるかもしれない。
インタフェースは左側面にUSB 3.0 Type-A、USB 2.0。マイク入力、ヘッドホン出力を、右側面にカードリーダー(SDXC)、USB 3.1 Type-C、USB 3.0 Type-A、LAN(1GbE)を、背面にMini DisplayPort出力、HDMI出力、電源端子がある。本格的に普及し始めてきたUSB Type-C端子も備えているところは心強い。標準搭載のカードリーダーも便利で、2系統ある映像出力は特に自宅でのリモートワーク、リモート学習をより快適に行うことができる。
最近では省かれることも多い有線LAN端子もしっかりと備えつつ、
ネットワークは有線LANが1GbE、無線LANがWi-Fi 6対応。有線LANを搭載しているため、自宅の決まった場所で利用する際には安定したネットワークを実現できる。一方、有線LAN並みに高速なWi-Fi 6は、気分を変えるため部屋を移って作業をする際、あるいはモバイルの際に便利だ(Wi-Fi 6対応ルータやアクセスポイントとの組み合わせ時)。
ほかに、リモートワーク、リモート学習時に必要なWebカメラは100万画素といったスペックだ。
mouse K5シリーズは標準構成で、メモリ16GBとメモリ32GBの2種類が用意されている。
16GBメモリ搭載モデルは、メモリ:16GB、ストレージ:512GB SSDで109,800円(税/送料別)。
32GBメモリ搭載モデルは、メモリ:32GB、ストレージ:512GB M.2 SSD+1TB HDDで119,800円(税/送料別)となっている。(なお、今回の試用機は32GBメモリ搭載モデルだった)
メモリ16GBでも一般的な用途であれば十分な容量だが、ここは自分の用途によって選ぶといいだろう。
また、必要であればどちらも注文時のカスタマイズで容量を増やすことができる。メモリは最大64GBまで搭載でき、ストレージは2TB SSDまで。そしてセカンドドライブに大容量のHDDを追加搭載することもできる。
カスタマイズに触れたところで、本機をビジネス、学習用途で利用する際に検討すべき点を挙げておこう。それはOSだ。標準ではWindows 10 Home 64ビットだが、カスタマイズではWindows 10 Pro 64ビットを選べる。例えば、データの暗号化機能やドメイン参加などはWindows 10 Proで利用できる機能なので、必要ならば注文時にカスタマイズしておくほうがいい。
最後にサイズ感とモバイル性能に触れたい。本機のサイズはW359.5×D238×H22.8mm、重量は約2.06kgだ。スペック的にはモバイル可能だが、やはりデスクトップ代替がメインの運用スタイルが向いているだろう。バッテリー駆動時間は最大約11.5時間。気分転換でちょっとしたノマドワークすることも、営業など社外で利用することも可能なスペックといえる。