あえてノートPCにデスクトップ級のゲーミング性能を追求しているG-Tune E5-Dだが、実際の性能はどうだろうか。ベンチマークテストで確認してみた。

まずは実際のアプリの動作を元に計測するベンチマーク「PCMark」だが、結果は「5278」。ジャンルごとに見ていくと、ブラウジングなど基礎的な動作を測るEssentialsが「8067」、Office系アプリの動作を測るProductivityが「6888」、ビデオ編集などのDigital Content Creationが「7182」となった。

  • 一般的なブラウザやオフィススイートを使ったベンチマークの「PCMark」。Web閲覧など、通常の用途ではまったく問題ないレベル。クリエイティブ系の重いアプリも、個人で楽しむレベルなら十分快適だろう

参考までに、Core i7-10750Hと GeForce GTX 1660 Tiを搭載した同社の「G-Tune E5」では、トータルは「5277」でほぼ同等だったが、Digital Content Creationが1.2倍近い数値を出しており、グラフィックス性能の高さを物語っている。

続いて業界標準のグラフィックスベンチである「3DMark」で、DirectX 12対応のTime Spyを実行。総合スコアは「6214」で、CPUは「4580」、GPUは「6632」という結果だった。前述の「G-Tune E5」と比べると、約2割の性能アップだ。このレベルの結果であれば、中程度の重さのゲームでもかなり快適な動作が期待できる。また、RTX 2060はレイトレーシング対応なので、例えば「マインクラフト with RTX」(本稿執筆時点ではベータ版)といったレイトレーシング対応タイトルでも、美麗なグラフィックスを楽しめそうだ(ただし性能的に、マインクラフト with RTXはまだかなりの高負荷なので、フレームレートはあまり期待できない)。

ちなみに「G-Tune E5」は「G-Tune E5-D」に比べ、薄型軽量でバッテリー駆動が長いといったメリットもあるので、遊びたいゲームや自分のスタイルに合わせて選ぶのが良いだろう。

  • 3Dグラフィックスベンチの「3DMark」でDirectX 12世代用ベンチの「Time Spy」を実行。数値的には下位モデルであるGTX 1660 Tiより2~3割増といったところで、体感的には十分ヌルヌル動いている

実際のゲームでも計測してみた。軽量級のゲームとして「Apex Legends」をデフォルト設定で動作させてみたが、フレームレートは平均して117~120fpsを記録した。乱戦状態でもコマ落ちなどは感じられず、かなり快適に遊べる。

  • この場面では110fps。フルスペックの144fpsとまではいかなかったが、乱戦時でもフレーム落ちはほとんど発生せず、ヌルヌルとした動きに高リフレッシュレート液晶の恩恵をしっかり体感することができた
    © 2020 Electronic Arts Inc.

また、同様にFPSの「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(PUBG)を試してみたが、フレームレートは120fps以上と、こちらも非常に快適に動作した。表示上は液晶のリフレッシュレートの上限を超えることも珍しくなく、とにかく画面の動きが滑らかで気持ちがいい。筆者の腕前では60fpsと144fpsで勝率が変わるということはなかったが(すぐ倒される)、表示が滑らかだと、3D酔いのような症状も起きにくく、またグラフィックス性能を遠景描写に振れば、それだけ敵を早めに発見できることもあり、プレイ体験としてはかなり快適だった。

  • キャプチャーを撮る前に倒されてしまったので、チームメイトの視点に乗っかって閲覧モードでフレームレートを計測。150fps以上と非常に快適な表示が楽しめた
    ©2020 PUBG Corporation. All Rights Reserved.

現在人気のFPSタイトルでも、重量級のタイトルでなければ十分に楽しめる。また格闘ゲームなどであれば、本機の性能なら余裕があり、かなり快適だろう。

結論:とにかく高コスパが光るゲーミングノート

前述したとおり、「G-Tune E5-D」はノートPCの形状だが、実質的には超小型のデスクトップと考えたほうがいい。バッテリーによるモバイルでの運用は向かないし、毎日持ち歩くには本体もACアダプタもヘビーだ。ゲーム中の動作音もそれなりに大きい。

とはいえ、本機にはPCゲームの大半を快適に遊べる性能と、eスポーツの大会でも採用されている144Hzという高リフレッシュレートのゲーミングディスプレイを、オールインワンでそろえられる利便性がある。4K環境へのアップグレードも、外付けディスプレイを利用すれば可能だ。デスクトップPCだと、本体+液晶モニター・マウスキーボードを揃える必要があるが、「G-Tune E5-D」なら1台で済む上、机の設置面積を省スペース化できる。

価格も129,800円(税別)【消費税、送料・手数料込み:146,080円】と、ゲーミングPCとしてはかなり手頃に抑えられており、コストパフォーマンスの高さは群を抜いている。これからPCゲームに挑戦してみたいビギナーはもちろん、ミドルクラスのプレイヤーでも満足できる一台といえるだろう。

最後に、BTOでのカスタマイズについて少し触れたい。執筆時ではSSDは容量512GBのまま、PCIe Gen3 x4接続へ2,600円でアップグレードできるので、安価なパワーアップとしてオススメしたい。またCPUも、同じ6コアながら12スレッド動作になるRyzen 5 3600に7,100円で変更できる。ゲームだけでなくグラフィックス編集などに使いたい場合には効果的なので、こちらもオススメだ。

※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 G-Tune E5-D
ディスプレイ 15.6型フルHDノングレア(144Hz、1,920×1,080)
CPU AMD Ryzen 5 3500
メモリ 16GB PC4-21300 DDR4 SODIMM
M.2 SSD 512GB(NVMe対応)
チップセット AMD B450
光学ドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 2060
OS Windows 10 Home 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN、
Killer Wi-Fi 6 AX1650 (最大2.4Gbps/IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)+
Bluetooth 5モジュール内蔵無線LAN
インタフェース USB 3.1×3(Type-A/左側面×2、Type-C/背面×1)、
USB 2.0×1(右側面)
サイズ W361×D258×H33mm(折り畳み時/突起部含まず)
重量 約2.71kg
バッテリー
駆動時間
約1.0時間
価格 129,800円(税別)~

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2020/10/15(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

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