開発スタッフがEDFICEに込めた想い
改名決定後、すぐ開発に取り掛かったものの、非常にタイトなスケジュールでの開発となったという今回のモデル。だが、アルファタウリのマインドと共鳴しているEDIFICEというブランドに、開発チームも自信をのぞかせる。
荒井氏:「すでにあるデザインにロゴを入れたり、カラーを変えただけのコラボモデルはたくさんあります。ですがEDIFICEでは、ベースモデルの開発段階から聞き取り調査を行い、スマホのカレンダーと連動するスケジューラなど機能面でも新たなものを導入しています。
また車体のディスクブレーキで使われるようなカーボンなどを実際に見学し、どんな色を何の目的で使っているのかを聞いたりして、そのエッセンスを商品にアレンジもしています。今回のモデルはアルファタウリになってから初めてのコラボレーション。アルファタウリはアパレルブランドなので、シックでこれまでとは違ったデザインになりました。デザインのやりとりの中でも、これまでとは違った視点があるのを感じて、私たちも勉強になりました」
髙橋氏:「ジョナサン・エドルズ氏(アルファタウリ チーフエンジニア)をはじめ、エンジニアからの信頼も厚い。エンジニアは1分1秒でも長くマシンのコンディションを整えたいものですが、1秒でも遅れるとペナルティが発生してしまう。ガレージには主催者の公式時刻が大きく表示されていますが、見えない場所にいるスタッフもいます。EDIFICEがスポンサーになる前はチームメンバー全員がその公式時刻に自分の時計を秒単位であわせていましたが、EDIFICEはもともと正確なのでその儀式は不要になりました。
ギリギリまでこだわる姿勢は私たちも同じ。ジョナサンをはじめ、アルファタウリのみなさんとは鈴鹿サーキットでお会いしたりと親交を深めています。お互いが相乗効果でよりよいものを目指していきたいですね」
中村氏:「以前はイタリアに赴任していたんですが、スイスブランドなど伝統的な時計ブランドの中、欧州ではEDIFICEもブランドのひとつとして認知されているんです。日本のカシオブランドとして、機能面などとても信頼されていて、時計店などに営業へ行くと『次はどんなモデルなの?』とかなり注目されていることを実感しました。
帰国して開発チームの話を聞いていると、スケジュールのギリギリまで検討を重ねていて、こんな細部にまでこだわりをもって作っているのか、と自社のことながら驚かされたんです。世界に向けて自信をもってお届けできる時計だと思っています」
アルファタウリの持つパッションを、先進的なテクノロジーと洗練されたデザインでスマートな時計へと落とし込んでいる今回のコラボレーションモデル。奇しくもEDIFICEの20周年というアニバーサリーイヤーと、アルファタウリのイタリアGP制覇という大きな勝利が重なったタイミングでの発売となった。メモリアルなモデルとなったこのコラボレーション・ウォッチを腕に、今後のアルファタウリの活躍を応援してみてはいかがだろうか。
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