では、ここからはベンチマークテストでパフォーマンスを確認しておこう。
まず総合的な性能指標として「PCMark 10」と「3DMark」を見ていこう。PCベンチマークのスタンダード的なものなので、ほかのレビュー記事などで公開されているスコアと照らし合わせてみていただきたい。
PCMark 10では、総合スコア(Extended)が6186ポイント。スコアの内訳を見ても、ホーム、ビジネス、クリエイティブ、ゲーム、どれもバランスのいいスコアといえるだろう。どのPCでもスコアが低くなりがちなクリエイティブ向けDigital Content Creationシナリオも、5000ポイント台であれば十分だ。つまり万能型の性能で、PCをこれ1台に集約することも可能な性能だ。
3DMarkはDirectX 11 APIを利用するFire Strikeスコアが15609ポイント、DirectX 12 APIを利用するTime Spyが6692ポイント。アッパーミドル級GPUなりのスコアであり、このスコアならばAAAクラスのタイトルをフルHD、中~高画質設定で楽しむことができる。ゲーム制作においても、最高画質のチェックとまではいかないが、モーションの確認など幅広い作業をカバーできる。
ここからは少しクリエイティブ用途における実践的かつ、お手元のOCでも検証可能なテストを紹介していこう。
まずは3Dレンダリング系アプリケーションからMAXON「CINEBENCH R20」。CPUスコア(マルチスレッド)が3290pts、CPU(Single Core:シングルスレッド)が448ptsだ。マルチスレッドで3000pts台というのは、ノートPCではかなりのハイスコアである。
続いて、V-Rayシーンを用いてレダンダリング時間を測定するテストChaos Group「V-Ray Benchmark」。CPUを用いたレンダリングで10407ksamples、GPUを用いたレンダリングで155mpathsだ。
続いて動画のエンコード。ペガシス「TMPGEnc Video Mastering Works 7」で、Blenderが公開している「Big Buck Bunny」の4K/60p映像をフルHD/60p/H.265/HEVC(YouTubeプリセット)に変換した際の所要時間を計測した。CPUによるソフトウェアエンコードでは31分38秒、CPU内蔵のハードウェアエンコーダ(QSV)では14分2秒、そしてGPU内蔵のハードウェアエンコーダ(NVENC)では13分13秒だった。
色、性能、コスト、3つのパフォーマンスでクリエイティブワークを支える
DAIV 5N-OLEDは、ここまで見てきたようにクリエイティブ用途に利用可能な十分な性能、色表現に優れた有機ELパネルという両側面から、クリエイターの生産性を向上させてくれる製品だ。そしてその価格は税込、送料込で25万円を切る。フリーランサーはもちろん、中小規模の事務所、一括導入など、コスト面でも光るものがあるといえるだろう。
※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
---|---|
型番 | DAIV 5N-OLED |
ディスプレイ | 15.6型 4K-UHDグレア(有機EL/DCI-P3比100%、3,840×2,160) |
CPU | Intel Core i7-10875H |
メモリ | 16GB PC4-21300 DDR4 SODIMM |
M.2 SSD | 512GB(NVMe対応) |
チップセット | モバイル Intel HM470 |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 2060/Intel UHD グラフィックス |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN、IntelWi-Fi 6 AX201(最大2.4Gbps/ IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)+Bluetooth 5モジュール内蔵無線LAN |
インタフェース | Thunderbolt 3×1(右側面)、USB 3.1×1(Type-C/背面)、 USB 3.0×3(Type-A/背面×1、左側面×1、右側面×1) |
サイズ | W359×D258×H30.3mm(折り畳み時/突起部含まず) |
重量 | 約2.41kg |
バッテリー 駆動時間 |
約5.5時間 |
価格 | 209,800円(税別)~ |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2020/9/9(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。
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