さて、こうした高性能CPU&GPUという組み合わせは、ちょっと詳しい人であればほぼゲーミングノートPCと同じだと気づくだろう。実際、同社のゲーミングPCブランド「G-Tune」の「E5-144」はDAIV 5Nと同じ筐体の兄弟機だ。ただ完全な同一機種というわけではなく、E5-144はよりゲームに特化しており、例えば144Hz駆動のディスプレイパネルが採用されている。一方DAIV 5Nはクリエイター向けなのでsRGB約100%フルHDパネルを搭載。色再現性が高く、クリエイティブに特化している。それでは筐体を見ていこう。
DAIV 5NのサイズはW355.5×D236.7×H19.9mm。本体の天板とバームレスト面のボディにはマグネシウム合金が採用されており、重さは約1.77kgだ。フットプリントはB4サイズよりも小さい。B4を例に挙げたのは、ざっくり2~3年より以前の15.6型モデルなら、B4よりも大きかったからだ。特に幅は当時なら380mm弱あたり。20mm程度小さくなっている。同じ15.6型ノートPCでもここ2~3年で、こうした見た目の大きな進化が進んでいる。そして実は昨年モデルよりも3.1mm幅が狭くなっている。
ディスプレイ解像度は1,920×1,080ドット。特に高解像度ということはない。モバイルも可能なノートPCだが、本製品は据え置き用途が中心なので、必要なら映像出力端子から単体ディスプレイへと出力することを想定しているためと思われる。
とはいえ、メインとなるディスプレイはクリエイター向けのスペックが求められる。特にメディアを扱う場合に重要なのが色域。DAIV 5Nの採用するパネルはsRGB比100%と色再現性が高い。
映像出力端子はHDMIおよびThunderbolt 3を搭載し、ともに最大4K出力に対応している。最大構成では4K(HDMI)+4K(Thunderbolt 3)+FHD(本体)という広大なデスクトップを利用可能だ。そしてThunderbolt 3は映像出力端子であるとともに、高速なデータ転送用端子でもある。Thunderbolt 3の転送速度はUSB 3.2よりも高速で、データの保存、データの受け渡しといった作業にかかる時間を短縮できる。
ヒンジ部分にはWebカメラも搭載している。100万画素でWindows Helloによる顔認証にも対応。ただし、位置的に下からあおる形になるので、ビデオ会議などで利用する際は角度が気になるかもしれない。リモートワークで多くの方が経験したと思われるが、ビデオ会議などでは外部カメラを用いたほうがスマートなので、本体WebカメラはWindowsログインなどセキュリティ用途をメインとして利用すれば問題ないだろう。
キーボードは100キーの日本語配列。テンキー付きなので、数値入力の頻度が高い用途では入力速度を高めることができる。キーピッチは約18.75mmで、およそ19mm前後の一般的なノートPCと感覚的に変わらない。キーストロークもスリムなノートPCとしては深めの約1.4mmが確保されている。
キーボードにはLEDバックライトもついている。前述のとおり、ゲーミング向けモデルと共通の筐体を採用していることもあり、RGB LEDというのが特徴かもしれない。LEDは4つのゾーンに分かれて制御されている。フルカラー対応だが、キー単位で設定できるわけではない。ゲーミングキーボードでも最近はキー単位に設定できるものが増えている。
非ゲーミングでも例えばショートカットキーなどをハイライトさせるような利用方法はあるので、次世代モデルではそうした機能もつくと面白いかもしれない。本製品の場合は、基本的にバックライトとして、よりシンプルに利用したい場合は単色にしたり、不要であればオフで運用して構わないだろう。
インタフェースを見ていこう。先に触れたとおり、2つの映像出力端子を搭載するほか、汎用性の高いUSBは3.0/3.1合わせて3ポート、Thunderbolt 3を含めれば4ポート利用できる。そしてデスクワーク、ビデオ会議で重宝する有線LANも搭載している。