ディスプレイのサイズのスタンダードは、24型クラスといわれる。1台で運用する場合の机の上の専有面積もほどほどで、視野のカバー率もまずまず高い。今回紹介するiiyama「ProLite XU2292HS」のような21.5型ディスプレイは、サイズはやや小さめだが、省スペースを求める方には最適な製品だ。ただ、今回はそうしたありきたりな視点ではなく、あえてマルチディスプレイにフォーカスし、紹介していこう。
より省スペースに特化した「ProLite XU2292HS」
iiyamaの「ProLite XU2292HS」は、狭額縁ベゼルという現在の液晶ディスプレイにおけるトレンドを取り込んだ21.5型フルHD表示対応のディスプレイだ。24型が一般的といわれるデスクトップ向け液晶ディスプレイにおいて、省スペースな21.5型は机の上のスペースが限られるオフィスを中心にニーズが高い。そうした事務的なニーズに合わせ、「ProLite XU2292HS」は反射を抑えたノングレア、視野角の広いIPS方式、目の疲れの原因になるブルーライトを低減する「Blue Light Reducer」を搭載するといったスペックで21,300円(税込)と、コスパにも優れている。
まずは、やはり多くの方が求める"省スペース性"についてチェックしてみよう。ここでキーワードとなるのが「3辺フレームレスフラットデザイン」。2つの機能を合わせた言葉で、「3辺フレームレス」は上辺および左右のベゼル幅を抑えた狭額縁設計、「フラットデザイン」は表示部分とベゼル部分の段差をなくした設計だ。
最初にディスプレイの横幅だが、ProLite XU2292HSは「3辺フレームレス」の採用で488.5mmに抑えられている。狭額縁ベゼル以前のモデルでは510mmほどあったので、15~20mmほど横幅が縮小できている。
そして、ディスプレイを複数台並べる、いわゆる「マルチディスプレイ」だ。ProLite XU2292HSはこうした運用方法でさらに活躍する。そもそも21.5型は、24型などそれ以上の画面サイズのものよりもマルチディスプレイ向き。加えて「3辺フレームレス」だから、旧世代のベゼル幅のものよりも設置スペースを抑えられる。机の幅が足らずにマルチディスプレイをあきらめていた方も、ProLite XU2292HSなら設置可能ということもあるだろう。
そのうえフレームレスだから、「非表示領域」による視覚的違和感が抑えられる。2画面を並べた時には、2台それぞれのベゼルによって画面と画面の"間"に「スキマ」ができる。2画面をまたぐ写真などを表示させればわかりやすいが、このスキマが大きいほど違和感を感じることになる。ProLite XU2292HSのパネルの非表示領域は4mm。ベゼル幅を含めても6.2mmに抑えられている。2台並べてもスキマは12.4mm程度ということだ。
また2つディスプレイを並べた際に、もうひとつ集中力をそがれる要素が表示パネルとベゼルの「段差」。気にしなければいいとはいえ、段差があるとそこに気を取られることがある。「フラットデザイン」はこの段差をなくした設計で、シームレス感が高まり違和感を軽減してくれる。
このようにProLite XU2292HSは、「3辺フレームレス」がコンパクトで狭いスペースにも設置可能とし、マルチディスプレイを構築しやすい。そのうえで「3辺フレームレス」と「フラットデザイン」双方で、マルチディスプレイ時の2画面の"間"の違和感を抑えてくれる。こうしたニーズにオススメの製品だ。