機材の準備ができたら、いよいよ撮影です。ここからは、実際の撮影画像を見ながら星の撮り方を解説していきましょう。星の撮り方には、大きく分けて「星を止めて撮る」方法と「星を流して撮る」方法の2つがあります。

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まず星を止めて撮る場合は、カメラを三脚に固定したうえで、撮影モードを「マニュアル露出」に、絞りを「開放値」に、シャッター速度を「8~30秒」程度に、感度を「ISO1600~6400」程度にそれぞれセットします。ピントについては、オートフォーカスではなくマニュアルフォーカスに切り替えて、手動で遠景の風景に合わせます。

  • 絞り:F4、シャッター速度:13秒、感度:ISO3200で撮影

    絞り:F4、シャッター速度:13秒、感度:ISO3200で撮影

\撮影POINT!/

とりあえず1つの設定を決めて撮影し、その設定で撮った写真が暗いと感じる場合は、シャッター速度をより遅くする、または感度をより高くします。逆に明るいと感じる場合は、シャッター速度をさらに速く、または感度を低くします。

注意点は、シャッター速度を遅くしすぎると、星がブレてしまうこと。どのくらいの速度でブレるかは、レンズの焦点距離によって異なります。目安としては、35mm換算で28mm相当の焦点距離で撮る場合、遅くても20秒までのシャッター速度で撮るといいでしょう。

また、撮影場所の選択も写真の出来栄えを左右する重要なポイントです。星をくっきりと撮るためには、雲がない晴天の日に市街地を離れ、山間部など人工的な光ができるだけ少ない場所に行きたいところ。周辺が暗ければ暗いほど、より多くの星を撮ることができます。

  • 絞り:F4、シャッター速度:10秒、感度:ISO3200で撮影

    絞り:F4、シャッター速度:10秒、感度:ISO3200で撮影

続いて、星を流して撮る方法を紹介しましょう。

撮影モードは同じく「マニュアル露出」を選び、感度は「ISO100~400」程度に、絞りは「F5.6~11」程度に、シャッター速度は「バルブ」にセットします。バルブとは、シャッターボタンを押している間、ずっとシャッターを開いたままにする機能です。レリーズまたはリモコンを使ってシャッターを固定することで、数分または数時間の長時間露光を与えることができます。

下の写真は、バルブを使って約1時間のシャッター速度で撮影したもの。星の動きが光の軌跡となって写っています。

  • 絞り:F10、シャッター速度:3716秒、感度:ISO160で撮影

    絞り:F10、シャッター速度:3716秒、感度:ISO160で撮影

\撮影POINT!/

この長時間露光による、星を流して撮る方法は、昔からあるオーソドックスな撮り方ではありますが、1枚の撮影に時間がかかることが弱点です。しかも数分~数時間の露光が終わるまで、うまく撮れているかどうかわかりません。撮影の途中で車が通るなど、予想外のトラブルで失敗してしまうリスクもあります。

そこで、より安全に「星を流して撮る」もう1つの方法として「比較明合成」というテクニックがあります。比較明合成とは、短いシャッター速度でたくさんのカット数を連写して撮り、それらの連写画像を後からパソコン上で合成して、星を光の軌跡として仕上げるという手法です。合成の作業には、Photoshopのようなフォトレタッチソフト、または比較明合成専用のフリーソフトを使用します。

この比較明合成の場合は、途中で失敗したカットが生じても、合成の際に失敗カットを省いたり修正したりできます。また、明るくライトアップされた建物などが写り込んでも、長時間露光とは違って露出オーバーにはならないという利点もあります。つまり、暗闇を求めて山奥まで出かける必要はなく、東京のような明るい夜の都会でも、星空の光跡写真が撮ることができます。

  • 絞り:F7.1、シャッター速度:8秒、感度:ISO400の設定で、約40分間撮影した写真300枚を「比較明合成」で仕上げました

    絞り:F7.1、シャッター速度:8秒、感度:ISO400の設定で、約40分間撮影した写真300枚を「比較明合成」で仕上げました

上の写真は、約40分間で300枚の写真を撮影し、それを「DAIV-NG5820S1-M2S2」に読み込み、Photoshopを使って「比較明合成」の処理を加えたものです。肉眼では星は薄っすらとしか見えていませんでしたが、こうして仕上げるとくっきりとした光跡を描きます。

  • 有機ELパネルは、1枚のバックライトの光を使用する一般的な液晶パネルとは異なり、ピクセル単位で発光を制御することができるため、暗部から明部にかけての、より広い階調を表現することが得意です。しかもパネル上左右3辺のベゼル幅を狭めたナローベゼルなので、星景写真を大迫力で鑑賞できます

有機ELパネルは、1枚のバックライトの光を使用する一般的な液晶パネルとは異なり、ピクセル単位で発光を制御することができるため、暗部から明部にかけての、より広い階調を表現することが得意です。しかもパネル上左右3辺のベゼル幅を狭めたナローベゼルなので、星景写真を大迫力で鑑賞できます。

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今回の撮影では、撮影に並行して「DAIV-NG5820S1-M2S2」を使って比較明合成の処理をしたため、無駄な待ち時間がなく、効率よく作業を進めることができました。また、やはり性能は高ければ高いほど、できることが広がるのだ、という可能性を感じました。

しかも、有機ELならではの広階調によって、写真の仕上がり状態をその場で正確にチェックしながら撮影できたこともありがたく感じました。これからの秋の行楽シーズンに向けて、星景写真を快適に楽しみたい人には積極的にオススメできます。有機EL+高性能を兼ね備えた「DAIV-NG5820S1-M2S2」、検討の価値は大といっていいでしょう。

  • 15.6型 4K-UHDの大画面ながらW359×D257.8×H29.9mm/約2.4kgの小型軽量も魅力です

    15.6型 4K-UHDの大画面ながらW359×D257.8×H29.9mm/約2.4kgの小型軽量も魅力です

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 DAIV-NG5820S1-M2S2
ディスプレイ 15.6型4K-UHDグレア液晶
(有機EL/DCI-P3比100%、3,840×2,160)
CPU Intel Core i7-9750H
メモリ 16GB PC4-19200 DDR4 SODIMM
M.2 SSD 256GB(NVMe対応)
チップセット モバイル Intel HM370 チップセット
光学ドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 2060/
Intel UHD グラフィックス 630
OS Windows 10 Home 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN、
IEEE802.11 ac/a/b/g/n(最大433Mbps) +
Bluetooth 5モジュール内蔵
インタフェース USB 3.0×3(背面×1、右側面×1、左側面×1)、
USB 3.1×1(Type-C、背面×1)
サイズ W359×D257.8×H29.9mm
(折り畳み時/突起部含まず)
重量 約2.4kg
バッテリー駆動時間 約5.4時間
価格 229,800円(税別)~

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2019/9/10(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

マウスコンピューター/DAIV-NG5820S1-M2S2

[PR]提供:マウスコンピューター