武井宏之先生こだわりの作業環境づくりの変化を紹介。快適さを目指したDIY 作業机
導入直後です。まだアナログ画材も残っています。角度調整用の漫画雑誌はトレス台のときの流用です。 |
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ペンタブレットを支えるスタンドをテレビ台をベースに自作しました! 机も棚がなくなってスッキリしています。 |
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コード類を整頓しました。奥のモニタが見やすくなるように台で調整。LED電球は手元用の灯りです。 |
液晶ペンタブレット用のスタンドを作ったり間接照明を置いてみるなど、作業環境を整えたり工夫していく時 間が楽しみのひとつでした。ご飯を食べたり寝る前にも「こうすれば、あれができるんじゃないか? 」と考え ていて。思いついたものは実行してみました。左手用のデバイスも、設定をどう組み合わせていくかを考えて いるときがすげえ楽しかったです(笑)。トライアルアンドエラーを繰り返しながら自分仕様にカスタムすることも、新しい環境ならではの醍醐味だと思います。
漫画メイキング・ネーム&ネーム
Q.ネームの工程ではどんな点に変化がありましたか?
描き方はアナログのときと変わりませんが、ラフで作るメモは、書き文字や順序やページの切り貼りをすぐに出来るようになりました。アナログでは描き直すこともあったので、そこは大きな変化です。あとは、慣れの問題ですが、早くデジタルのネームへ気持ちを込められるようになりたいですね。紙ではないことが、なんとなーくふわふわしました。技術面では、文字を書く速度にペンがついてこないという違和感があったので、設定で調整してもらいました。
※武井先生の作業環境や使用機種、快適な描き心地を求めた一例としてあげる改善方法です。
◎ワコム環境設定
[ ワコムデスクトップセンター] → [ マ イデバイス]
→ [ ペン設定] の[ ダブル クリック距離]を[オフ]にする。
◎ CLIP STUDIO PAINT
[CLIP STUDIO PAINT] メニュー→ [ 環 境設定]
→ [ タブレット] の[ 処理の優 先度] の数値をデフォルト値の[1]から[6]に変更する。
漫画メイキング・アタリ
Q.アタリの工程での変化を教えてください。
ペン入れの前にアタリを描きます。アタリをネームから直接なぞれるのは大きな変化ですね。以前は、ネームのあとにアタリを薄墨で描いていました。薄墨の利点は一発で太い線を引けることだったんですけど、いまや…ブラシサイズを変えるだけで太い線が引けちゃうわけです(笑)。あと、色を変えられることも役立っています。背景とキャラクターなど、画面のなかで線が増えたり、ごちゃごちゃしてきたなと思ったら、別の色で描いてわかりやすくしています。