最近の海外旅行や出張はとても便利になった。スマホがあればたいていの国では翻訳アプリが使えるからだ。とはいえ、アプリの立ち上げや言語の設定をするのはやや面倒で、操作しているうちに何を話そうとしていたかを忘れることもしばしばあった。
そんな折、昨今巷を賑わせている手のひらサイズの翻訳機「ポケトークW」を使ってみないかという話をもらった。ちょうど海外取材もあるタイミング。ということで実際に使ってみたのでその使用感を紹介していきたい。「海外では使えない」なんていう口コミも見かけたがその真偽も合わせて実証しよう。
国境を越えてどこでもすぐに使えるカンタンさが魅力
結論から言うと前述したスマホの弱点と比べ、新しいポケトークWは最強だった。電源を入れてボタンを押して話すだけですぐに翻訳してくれる。しかも結果がテキストになって画面に表示されるので、音が聴き取りにくい場所でも相手に画面を見て伝えたい内容を確認してもらえる。
今回の取材は台湾経由でドイツ、チェコ、オーストリアを周回したが、どこでも問題なく使うことができ、通信料金や残りの通信容量を気にすることなく手軽に翻訳できるのは本当にありがたかった。
言語の切り替えも音声認識に対応していたり、今まで使った言語からすぐに選択が可能だ。使い方もボタンを押すだけなので初めての人でもすぐにわかってもらえて、選んだ言語で説明してくれるのも便利だった。
たとえば、ドイツもオーストリアも基本的に英語が通じるが、中には得意ではない人やこちらの英語がネイティブではないので通じないこともたびたびあった。
街中のレストランやカフェ、移動に利用した電車やバスの車内ではそうしたケースが多く。ポケトークWでドイツ語(場合によってはハンガリー語)を使って会話ができたことで安心できた。
翻訳したフレーズが保存できる履歴機能が大活躍
ディスプレイ付きのポケトークWになって良かったのは、一度翻訳した言葉を繰り返し使えること。「英語は話せますか?」というドイツ語は何度も使う機会があり、2回目以降は以前に翻訳したフレーズを探してタップするだけなのでとても便利だった。
ヨーロッパは地下や古い建物の中などでネットがつながりにくいことが多いが、そんな時にも履歴機能が威力を発揮。また、急いで買物したい時にあらかじめ欲しいものを翻訳して時間を短縮するという小ワザは、買物メモ代わりにもなってかなり役立った。
ポケトークWはベルリンに住んでいる日本人の友達たちにも好評で、今までスマホアプリで勉強していたが、自分が今使いたいフレーズを翻訳して音声とテキストの両方で確認でき、その他の言語も使えるので便利そうとのこと。
普段からスマホの電波が届きにくい家の中では、Wi-Fiに接続できるというもかなりポイントが高かったようだ。
では、現地では実際にどのようなシチュエーションで役立ったかを紹介しよう。