かつてノートPCユーザーの中でも、モバイル派に人気だったのは10~12インチクラスのディスプレイを搭載した製品だったが、より高精細なパネルが搭載できるようになってきた現在、薄型ノートPCの主流となっているのは13インチクラスだ。
今回は13.3インチの画面サイズに4K-UHD高精細パネルを採用し、ハイスペックとモバイル性を両立する、マウスコンピューターの新作「m-Book J371」シリーズをレビューする機会を得たので紹介しよう。
なぜ13インチの需要が伸びているのか
ノートPCに搭載される液晶パネルの表示性能がぐんぐん上がり、いまや4K-UHDクラスの高解像度に対応する製品も登場している。今後は、より高精細なコンテンツが増えることも予想され、ユーザーとしてはうれしい限りだ。
ただし、モバイルノートPCになると少し話は変わってくる。同じ解像度でもパネルのサイズが小さくなれば、当然文字なども小さく描画される。つまり、高精細になるほど、小さな画面では細部が見づらくなってしまうのだ。
この相反する条件を考慮すると、これまでのモバイルノートPCの人気の中心だった10~12インチクラスだけでなく、高精細な画面の見やすさとモバイル性を両立するためには、12~14インチクラスも有力な選択肢となる。
もちろん、パネルのサイズだけがノートPC選びのポイントではないが、実際の市場でもこうした声は大きくなっている。まぁ、筆者は単純にノートPCの選択肢が増えることはとてもいいことだと考えているので、13インチクラスの台頭もウエルカムだ。
手にしっくりとよく馴染む、おしゃれなスリムデザイン
今回紹介する「m-Book J371」シリーズは、まさにいまメインストリームの13.3インチ液晶パネルを搭載したニューモデルになる。このパネルは4K-UHDに対応しており、解像度はなんと3,840×2,160と圧倒的。これなら動画サイトの4Kコンテンツでも、その魅力を余すことなく再現してくれるだろう。
ホワイトを基調としてデザインされた外観は、とてもスマート。コーナーやエッジが丸みを帯びているので、柔らかいイメージを与えてくれる。筐体表面はわずかにマット仕上げのような質感なので、手にした感触はとても心地いい。モバイル時にバッグなどから出し入れする際も、実にスムーズだ。
ボディの左右にあるポート類が充実しているのも、このモデルの魅力。HDMIポートとD-Subがあるので、高解像度な大画面ディスプレイやアナログ入力しか対応しないプロジェクターへの出力もすぐにできる。
USB 3.0ポートは左右両方に配置されているので、各種デバイスとの接続も楽だ。モバイル専用のPCにはあまり搭載されなくなってきた、高速なギガビット有線LANポートがあるのもうれしい。安定したネットワーク環境への接続が必須となるような場合は、実に頼もしい存在となるはずだ。
なお、試用した「m-Book J371SN-M2S2」の重さは約1.4kgと軽量。フルサイズのノートPCが2kgあるいはそれ以上であることを考えれば、かなり軽い。実際に手にすると、モバイルにも十分活用できる重量感であることがわかる。4K-UHDの高精細画面を13インチクラスのボディで軽快に持ち運べるのは、大きなメリットになるだろう。