1人では仕事ができない。だからこそ信頼関係が重要
――その国のすべてを受け入れる寛容さが重要なのですね。コミュニケーションはどうやってとるのですか?
兼子氏:「プロジェクトは1人では絶対に動かせません。ですから、チームの先輩・同僚はもちろん、BPIのローカルスタッフ、そして現場で働くスタッフの全員が一丸となるために、信頼関係を深めることが大切だと思います。BPIの中では英語が公用語と決められているので、ローカルスタッフも日本スタッフも全員が英語でコミュニケーションをとっています。問題は、実際の工事を担当する現場スタッフは、基本的にはインドネシア語で会話をしていることです。私も今以上にコミュニケーションがとれるよう、インドネシア語を勉強する毎日です(笑)」
――海外事業に携わるということについて、入社当時から意識されていたのですか?
兼子氏:「大学の頃からずっと意識していました。インフラ業界で仕事したいと思っていたこともあって、J-POWERが海外事業を行っていることを知って興味を持ちました。
結果的に、この会社を選んだことで、当時やりたかったことができている人生だと思っています。人生のうち大半は仕事にコミットする訳ですから、楽しいと思える仕事の方が良いに決まっています。ですから就職活動のときに、自分がやりたいことを明確にしておき、それが叶いそうな会社を選ぶことが大切ですね。
その点、J-POWERは思う存分チャレンジさせてくれる会社なので、いろいろなことに挑戦したいと思う若者にぴったりだと思います」
――BPIではCSR活動が活発だと伺っていますが、どのようなものなのでしょう?
兼子氏:「CSRチームが中心となって、地元地域が持続的に発展できるような活動をしています。一例として、クリーニング事業を始めようとしている事業者に対して、機器類を提供しています。その機器があれば長期に渡って仕事を得ることができますから、住民の方々の生活向上に繋がります。
社会環境、経済支援、インフラといった分野におけるCSR活動は割とメジャーだと思いますが、BPIの場合は地域医療の支援や小学校への教育支援など、健康や教育に特に力を入れている点が特徴的だと思います」
――少し早いですが、兼子さん自身のCJプロジェクトの次へのビジョンなどがありましたらお聞かせください。
兼子氏:「今後も新興国でのインフラ開発に携わりたいと思っております。インフラを充実させることが、その国の生活水準をあげる一つの方法だと思います。技術者としては、J-POWERや日本の技術を一方的に『与える』という考えではなく、世界への『橋渡し』として伝えていくことで、共に成長していきたいですね」
――ありがとうございました。