「キャプチャ」は、Boltに直接写真や動画を保存するためのカメラ機能という位置付け。タイムラプスやスローモーション、Live Photo、HDR撮影といった機能はサポートされていないが、例えば旅行先でiPhoneのストレージを使い果たしてしまったときでも、手間をかけずに写真や動画が記録可能で、何かと便利な機能だ。

  • Boltアプリのキャプチャ機能で起動するカメラはいたってシンプル

  • 作例。露出補正機能こそないが、ピントを合わせたいポイントをしっかり掴めば、写りは悪くない

  • iOS11のカメラ機能と比べるとそのシンプルさがよく分かる

ただ、あまり多くのデータをBoltに保存しておくと、Boltアプリの最初の起動では、ディレクトリ構成などのカタログツリー作成に時間がかかるため(2度目以降の起動は高速だが……)、緊急避難的に「いますぐ撮影したい」という場合には注意が必要だ。

最後に「表示」は、Bolt内に保存された写真やビデオデータを閲覧する機能で、写真やビデオを選んでiOSのシェア・共有機能(アクティビティ)を使って、Bolt内のデータをiPhoneやiPadのカメラロールに保存したり、メール送信することもできる。

  • Boltアプリの表示機能

  • 移動させた写真データなども、表示機能からシェア・共有機能を使えば、iPhone本体に書き戻すこともできる

Mac/PCとの連係で、データ管理も快適に

BoltはLightningコネクタだけでなく、USB 3.1 Gen.1対応のType-Aコネクタも備え、MacやPCとの連係も容易だ。LightningケーブルはUSB 2.0相当の転送速度しかサポートしておらず、iPhoneやiPadで撮影したデータをiTunesを使ってMacやPCに転送する場合は、かなり時間を要する。Boltの場合、USB 3.1 Gen.1側のコネクタを使うことで、データ転送にかかる時間を大幅に短縮できる。

また、Boltアプリで閲覧できるのは写真と動画ファイルのだが、メールなどに添付されたPDFファイルなどを、シェア・共有機能からBolt内に保存することもできる。

例えば旅行先の空港やホテルで、チェックインするときに書類を求められることがよくある。むろんメールで送付されているので、そこから探すこともできるが、メール件数が多かったり、ネットワーク環境が悪く検索に手間取った経験がある人も多いはずだ。航空券のようにQRコードのある部分だけ画面キャプチャするという手もあるが、書類全体となると手間だ。

Boltに保存したPDFファイルを、PCやMacでJPEGに変換しておけば、旅行に必要な書類などもいつでも閲覧できるようにすることができる。慌ただしい出張のときなど、そんな手間が省けるだけでも、かなりのストレス低減になる。

  • MacやPCを活用すれば、PDFをJPEGなどに変換し、Boltで予約書類などを容易に閲覧できるようにもできる

  • メールの添付ファイルをBoltに保存することも可能。そのファイルはInboxフォルダに保存されるが、Boltアプリの表示機能では、PDFやZIPファイルなどのファイル名は確認することができない

また、Boltの転送機能には、新しいデータを自動的にバックアップしてくれる自動転送機能にも対応している。この機能を使って、小まめにデータをBoltに転送しておけば、iPhoneで撮影した写真をMacやPCで整理したいときにも楽だ。

Boltアプリには、起動時に4桁のパスコードまたはTouchID認証を必要とするセキュリティ機能も備えている。むろん、MacやPCからアクセスすれば、すべてのデータが閲覧できてしまうのだが、他人に見せたくない写真やビデオをBoltのみに保存すれば、ちょっとした目隠しにもなる。

  • Boltアプリの設定。自動転送やアプリをパスコードでロックすることもできる

ちょっとした手間が省ける便利な製品

筆者はiPhoneを映画や音楽の再生デバイスとしては利用していないので、データサイズの大きなファイルは写真と動画になる。それもこまめに整理しているので、iPhoneのストレージ容量に関する悩みはそれほどない。

しかし、例えば数年前に撮影した写真を利用したくなった時に、いちいちモバイルネットワークでiCloudにつなぎ検索しようとすると、単純に手間がかかるし、通信速度やデータ量料的にも厳しい。

しかし、Boltを導入したことで、iPhoneで撮りためた数年分のデータをBoltにコピーし、常に携行すると必要な時にPCやMac側でさっと取り出せるようになった。通常のUSBフラッシュメモリと比較すると値段は張るが、使い方次第では、毎月のiCloudの追加容量への出費も抑えられる上、データ転送にかかる時間も節約できるといったメリットもある。

また、Boltのパッケージには、フラッシュメモリ本体に加えて、ラバー樹脂製のホルダーが付属しており、キーチェーンなどに取り付けて持ち歩くことができる。しかも、このホルダーはコネクタ部をしっかりと守る仕組みになっているため、多少の雨では水濡れする心配は少なく、持ち運びする際のストレスがそれほどかからないあたりもうれしい。

  • パッケージにはラバー樹脂製のケースが付属

  • ラバー樹脂ケースは、コネクタ部をしっかりと保護する構造。カラビナなどに鍵などとまとめて持ち歩きやすいようにも配慮されている

なお、DataTraveler Bolt Duoの主な仕様と実勢価格(Amazon.co.jp / 税込み)は以下の通りだ。

容量 32GB : 写真 最大8.000枚 / ビデオ 最大2時間
64GB : 写真 最大16.000枚 / ビデオ 最大4時間
128GB : 写真 最大32.000枚 / ビデオ 最大8時間
対応ファイル形式 ビデオ : m4v, mp4, mov, hevc
画像 : bmp, jpg, png, helf
インタフェース USB 3.1 Gen.1 Type A + Lightning(MFi認証取得済み)
転送速度 読み取り 120MB/秒 / 書き込み 19MB/秒 (USB 3.1 Gen.1)
本体サイズ/重量 W12.2×D40.65×H7mm/7.2g(ケース込みの場合14.4g)
対応OS Lightning : iOS9以降 (Boltアプリ)
USB Type-A : Windows 10 / 8.1 / 8 / 7, MacOS X (10.9.x以降) , Linux (v2.6.x以降) または ChromeOS
対応iOSデバイス iPhone 5 / 5s / 6 / 6 Plus / SE / 6s / 6s Plus / 7 / 7 Plus / 8 / 8 Plus / X
iPad (第4世代) / iPad Air / iPad Air 2 / iPad (2017) / iPad Mini / iPad Mini 2 / iPad Mini 3 / iPad Mini 4 / iPad Pro (第1世代) / iPad Pro (第2世代)
保証 2年保証 / 無料サポート
実勢価格 32GB : 5,800円 , 64GB : 8,260円 , 128GB : 12,280円

[PR]提供:Kingston Technology