ボケが美しくなめらか
フルサイズセンサーのもうひとつの大きな利点は、ボケの美しさだ。下の写真は、キヤノンのAPS-Cサイズ機とフルサイズ機「EOS 6D Mark II」を使用し、条件を揃えて撮影したもの。フルサイズセンサー搭載のEOS 6D Mark IIは、背景がとろけるようにぼけて、メインの被写体がいっそう際立っている。
APS-Cサイズ機で撮影。絞りF4、焦点距離42mm。レンズは「EF24-70mm F4L IS USM」 |
フルサイズ機・EOS 6D Mark IIで撮影。絞りF4、焦点距離70mm。レンズは「EF24-70mm F4L IS USM」 |
写真のセオリーとして、広角レンズよりも望遠レンズが、つまり焦点距離が長いレンズで撮るほうが、大きくボケることが知られている。ここから少々難しい説明になるが、カメラやレンズのスペックでよく見かける「35mm判換算 XXmm相当」という表現を思い出してもらいたい。
APS-Cサイズ機では35mm判換算時の焦点距離が1.6倍になるため、フルサイズ機(=35mmフィルムと同じセンサー面積)と同じ画角で撮るには、レンズを広角寄りにしなくてはならない。これが、フルサイズ機の方がAPS-Cサイズ機よりボケ表現に優れる理由だ。
EOS 6D Mark IIで撮影。レンズは「EF85mm F1.2L II USM」を使用。絞り開放値のF1.2に設定することで花を背景から分離。このボケの美しさは、肉眼では見られない写真ならではの効果といっていい |
いま最も注目すべきフルサイズ一眼レフとは
使い勝手の面では、ファインダーが大きく見やすいこともフルサイズ機のメリットだといえる。大きなファインダーは被写体を確認しやすく、使っていて気持ちがいい。
一般的にフルサイズ機のネックとして、ボディが大きくて重いことが挙げられる。しかし、キヤノン最新のEOS 6D Mark IIの場合は、そんな心配は無用だ。EOS 6D Mark IIは、可動式の液晶モニターを搭載したフルサイズ一眼レフとして世界最軽量となる685g(本体のみ)の軽さを実現した。
ワンランク上の高画質とボケ表現力の豊かさ、ファインダーの大きさというフルサイズ一眼レフならではの3つのメリットを備えたうえで、携帯性という独自の魅力を持つカメラ、それがEOS 6D Mark IIである初心者から上級者まで、今いちばん注目すべきカメラといえる。
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