新CPUを採用したスティックPCのニューカマー!
現在スティックPCは複数のメーカーから発売されており、PC市場で1ジャンルを築いている。2017年2~5月にも、各社からCPUなどのスペックを刷新した新モデルが続々と登場した。今回レビューするマウスコンピューターの「m-Stick MS-CH01FV2」は、CPUに「Intel Atom x5-Z8350」を搭載した注目の ニューモデルだ。
MS-CH01FV2は、基本設計は従来モデル「m-Stick MS-CH01F」を継承しつつ、CPUを「Intel Atom x5-Z8300」(1.44~1.84GHz)から「Intel Atom x5-Z8350 」(1.44~1.92GHz)に変更。Atom x5-Z8350は、バースト周波数が0.08GHz引き上げられ、内蔵GPU(iGPU)がIntel HD GraphicsからIntel HD Graphics 400に変更されている。また細かな点では、システム全体の標準時消費電力が約2.6Wから約2.07Wに引き下げられた。
メモリは2GB、ストレージは32GB eMMC、ワイヤレス機能は無線LANがIEEE802.11 ac/a/b/g/n対応、BluetoothがBluetooth V4.1 + LE 準拠モジュール。そして対応する解像度は最大1,920×1,080ドットと、基本スペックは変更されていない。32GBのストレージはスティックPCでは標準的な容量だが、普段使うにはやはり少ないので、32GB eMMCをできるだけ温存するため、microSDカードを装着してストレージ容量を増やしたほうがいい。
MS-CH01FV2の初回起動時のストレージ空き容量は21.68GB |
Windows Updateで更新プログラムをインストールすると、ストレージ空き容量は19.21GBとなった(2017年5月17日時点)。なお、今回の試用時には「Windows 10 Creators Update」は適用していない |
シンプルな外観は基本的に手を加えられていない。本体前面には電源LED、底面にはUSB 2.0端子、USB 3.0端子、USB-DC-in端子、電源ボタン、上面にはmicroSDスロットとストラップホールが用意されている。本体内には冷却用マイクロファンが内蔵されており、本体前面、底面、上面にはそれぞれ通気口が設けられているので発熱対策は申し分ない。
本体底面には、左からUSB 2.0端子、USB 3.0端子、USB-DC-in端子、電源ボタンが用意されている。電源ボタンは電源LEDが青く点灯するまで長押しする仕様だ |
本体上面にはmicroSDスロットとストラップホールを装備。microSDスロットはSDXC、SDHCカードに対応している |
HDMI端子の反対側には、デザイン上のアクセントとして濃い青色パネルが用いられており、引き締まった印象を与える |
従来モデルはシンプルな青いパッケージだったが、本製品はマウスコンピューターの現在のイメージカラーである黄色いパッケージに変更された |
内容物一覧。MS-CH01FV2本体(左上)、USB-ACアダプター(右上)、HDMI延長ケーブル(左下)、ファーストステップガイド(保証書、右下)。USB-ACアダプターのケーブルは、設置性を考慮して実測約180cmと長めだ |
初期のスティックPCのなかには拡張性に乏しい製品も多かったが、MS-CH01FV2はUSB 2.0端子、USB 3.0端子、microSDスロットを用意したことにより、キーボードとマウスのUSBドングル、USBメモリ、microSDカードを同時に装着可能だ。スティックPCの限定的な用途からすれば、十分な拡張性が確保されている。
これはレビュー中の様子。今回はiiyamaブランドの25型IPS液晶ディスプレイ「ProLite XU2590HS-B1」を使用した。本製品は、従来のIPSパネルより透過率を向上させて、色再現性の向上と低消費電力を実現したAH-IPSパネルを採用。25インチと大型ながら、重量は4.4kgと軽量なので部屋から部屋へと手軽に持ち運べる。2W×2のスピーカーを内蔵しており、MS-CH01FV2を接続すればテレパソ的にすぐ利用可能だ |