今後登場予定のNASもずらり
会場にはこれから投入予定のNAS製品も数多く展示されていた。定番モデルのアップグレード製品から、メモリが増設可能な製品、Intel CPU採用製品、デスクトップ向けオールフラッシュNASといった次のトレンドが伺えるラインナップとなっていた。
SMB向けの2ベイNASの新モデル「DS718+」。ApolloLake世代のIntel Celeron J3455を搭載。4K解像度でのH.264/H.265の動画変換に対応する。オンボードで2GBのメモリを備えるが、内部のSO-DIMMスロットで6GBまで増設できる |
同じくSMB向けの4ベイNASの新モデル「DS918+」。こちらもApolloLake世代のIntel Celeron J3455を搭載。内部のM.2スロットにM.2 NVMe / SATA SSDを装着可能で、これをキャッシュとして使うことができるという |
Synology初となる6ベイNAS「DS3018xs」。2コアのIntel Pentiumを搭載。ECCに対応したDDR4 8GBを標準搭載し、最大32GBまで増設できる。オプションとして高速のネットワークコントローラ、もしくはキャッシュ用のSSDを装着可能 |
こちらもSynologyとして初めての製品で、オールフラッシュに対応するNAS「FS1018」。12基の2.5インチSSDを搭載でき、画像編集や動画編集といったクリエイティブ作業をはじめとする、より高速なデータ転送が必要な用途向けの製品となる |
強力なバックアップ機能も健在
Synology製NASといえば、OS「DSM」とDSM向けのアプリケーションによって、強力なバックアップ機能が備わっている。「DSM」の最新バージョンは"6.1"だが、その前バージョンである"6.0"からPCとNASの同期サービス「Cloud Station」が進化した。
「Cloud Station Backup」では、ローカルのPCやMacに保存したデータをNAS側にバックアップする。初回以外は増分バックアップに対応し、最大32までの履歴を保持できる。同社が"Intelliversioning"と呼ぶバージョン管理技術により、ディスク容量を節約して、バックアップできるという。さらに「Cloud Sync」では、NASに保存したファイルをDropboxやGoogle Drive、OneDriveといったパブリッククラウドとも同期させることが可能だ。
DSM 6.1では、Btrfs対応機種を拡大。さらに対応機種では、最短で5分ごとにディスクイメージのスナップショットを取得するパッケージ「Snapshot Replication」を利用できる。タイミングやどのくらいのバージョンを保持するかなど、細かく設定できるため、あやまって「ファイルを消してしまった」という場合でも、容易にデータを元に戻せる。
また、ベータプログラムとしてNAS上で仮想マシンを設定・動作させることができる「Virtual Machine Manager」も提供している。Virtual Machine Managerでもスナップショットが取得でき、仮想マシンのクローン作成や復元に対応する。
ビデオ監視ソリューションも進化 - POSとの連携も
Synologyは、NASと連携するビデオ監視ソリューション「Surveillance Station」を提供しているが、最新バージョン"8.1"ではPOSとの連携に対応する。COMPUTEX TAIPEI 2017では、決済関連のデバイスやソフトウェアの展示が豊富だった。特にPOS関連のソリューションは数多く見られ、今後大きなトレンドとなることは間違いない。
ブースでは、ビデオレコーダー「NVR1218」とビデオデコーダー「VS960HD」によるソリューションのデモを披露していた。
今まで築いてきた"NASメーカー"というイメージから、ネットワークやストレージ製品などさらなる発展に踏み出した、Synology。今後もその動向に期待したい。
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