Kaby Lakeこと第7世代Intel Core i5搭載で性能パワーアップ
XPS 13最新モデルは、フレームレスディスプレイの採用や、堅牢性に優れる小型軽量ボディといった従来モデルの特徴をそのまま受け継ぎつつ、インテルの最新CPUとなる、Kaby Lakeこと第7世代Intel Core i5-7200Uを採用することで、着実な進化を遂げている。
Kaby Lakeは、CPUやGPUのμアーキテクチャは従来のSky Lakeこと第6世代Intel Coreプロセッサとほぼ同等となっているため、同一クロックでの性能に大きな変化はない。しかし、「14nm+」と呼ばれる最新プロセス技術の採用によって、動作クロックの向上や消費電力の低減を実現。より高クロックで動作し高い性能を発揮するCPUに強化しながらも、長時間のバッテリ駆動時間を確保できるため、XPS 13のようなコンパクトさを追求したノートPCにとってこの進化は大きなポイントと言える。
以下に「Windowsエクスペリエンスインデックス」の結果をまとめているが、実際にこのスコアはかなり優れており、第6世代Intel Core i5のスコアを完全に凌駕している。また、「CINEBENCH R15.0」のCPUスコアも計測してみたところ、過去に筆者が計測したことがある、第6世代Intel Core i7搭載ウルトラブックと同じスコアを記録した。このように、XPS 13の搭載CPUが第7世代Intel Coreプロセッサに強化されたことは、確実に性能向上に繋がっている。
Windowsエクスペリエンスインデックスの結果
* CPU Score: 7.6
* Memory Score: 7.9
* Graphics Score: 6.1
* D3D Score: 9.9
* Disk Score: 8.75
CINEBENCH R15.0 CPUスコアの結果
* XPS 13プレミアムモデル: 322
* 第6世代Intel Core i7-6500U搭載のウルトラブック: 322
加えて、底面吸気口の奥に横一直線のゴム足を配置することで、後方の排気口から排気された高熱の空気を吸い込むことのないように配慮されている点も見逃せないポイントだ。これによって、常に低温の空気を吸い込んでCPUをしっかりと冷却できるため、高性能CPUの性能を常に最大限引き出せるわけだ。
また、XPS 13プレミアムモデルでは、内蔵ストレージとしてPCIe接続の256GB SSDを採用している。一般的なSATA接続のSSDに比べて高速なアクセス速度を実現していることで、OSやアプリの挙動も高速化され、体感の性能を大きく高めてくれる。実際にCrystalDiskMarkを利用して速度を計測してみたところ、シーケンシャルアクセス速度はリードが1,673MB/s、ライトが823.6MB/sと、どちらもSATA SSDを大きく上回った。また、ランダムアクセス速度のスコアも優れており、体感性能を大きく引きあげてくれる。搭載するメモリ容量も8GBと、スタンダードモデルの倍となっている点と合わせ、プレミアムモデルは性能面でも文字通りプレミアムと言っていいだろう。
CPUを強化しつつ実測約15時間の長時間駆動
CPUが強化されたことで気になるのがバッテリ駆動時間だろう。ただ、その点は全く心配無用だ。XPS 13最新モデルでは、最長約21時間という、圧倒的な長時間駆動を実現している。これも、性能強化だけでなく省電力性が高められた第7世代Intel Coreプロセッサを採用していることが大きく影響しているはずだ。
そこで、実際にどの程度バッテリ駆動が可能なのか、バッテリ駆動時間検証ソフト「BBench」を利用して計測。それも、なるべく実利用時の駆動時間に近くなるように、液晶バックライト輝度を50%とやや高めに設定して計測してみたところ、約15時間08分と、予想を上回る駆動時間が記録された。
BBenchの結果: 約15時間08分(Windowsの電源オプションを「バランス」、バックライト輝度を「50%」に設定して計測
液晶バックライト輝度を高めると、どうしてもバッテリ駆動時間に大きく影響する。それでも15時間を上回る駆動時間を記録するという点は、ノートPCとして非常に心強い。もちろん、輝度を落とせばさらなる長時間駆動も可能となるため、1日の外出はもちろん、使い方によっては1泊2日の出張でもACアダプタを持ち出す必要はなさそうだ。