入学した学生にさまざまな道筋を用意し、適性を判断したうえで専攻を決めることができる北海道ハイテクノロジー専門学校のITメディア学科。同校では、2017年に「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」と「プロジェクションマッピング専攻」が新設される。全国でも珍しいこの2学科が開設された理由は、どのような点にあるのだろうか。引き続き平山氏にお話を伺った。

「新しい分野に挑戦することで、北海道を盛り上げたい」

──「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」と「プロジェクションマッピング専攻」を新設した理由を教えてください。

北海道ハイテクノロジー専門学校には、新たな産業を先取りした学びを創造し、提供する環境があります。e-Sports、プロジェクションマッピングに関しても、今後のマーケットの拡大、業界のニーズが増えていくことを見据え、本校での教育の展開を始めました。北海道において、ITは一大産業です。背景には、そんな北海道において活躍するリーダーを育てたいという想いがありました。ITを活用するにあたり、北海道だからできることがあるのではないかと考えたのです。

その一例がプロジェクションマッピングです。北海道には、プロジェクションマッピングの第一人者として活躍している、「株式会社プリズム」さんの本社があります。またe-Sportsのプロチーム「ナチュラルズ北海道」なども設立され、プロゲーマーは北海道でも活動できることを示してくれました。このような新しい産業への挑戦を後押しし、北海道を盛り上げていきたいと思います。

2017年4月に新設される「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」と「プロジェクションマッピング専攻」

──新設された2つの専攻への入学者の反応はいかがですか?

高いですね。特に「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」は、ゲームという身近なものを扱っているため、人気があります。ただし希望されている方も、必ずしもほかのスポーツでいう"プロプレーヤー"のような存在になりたいと考えているわけではありません。e-Sportsはプレーヤーだけで成り立っているわけではありませんから、プレーヤーだけでなく、配信技術や実況・解説スタッフ、チーム運営、イベント運営、ショップ運営などの、e-Sports興行にかかわるさまざまな分野も視野に入れ、「趣味と実益を兼ねた仕事がしたい」と考えている方もたくさんいます。社会的には「プロジェクションって、プロゲーマーってどうなの?」という視線を向ける方も多いのですが、実際こういった業界の現場では、まだまだ人材が不足しております。将来の仕事がいつなくなってもおかしくない現代においては、可能性を秘めている一分野であると思います。

イベントや発表などに使用されることもあるという、同校エントランスにある会議スペース

ツクモ「eX.computer」導入のきっかけと魅力

先進的な学科で最新の専門教育を行い、北海道の産業の活性化を狙う北海道ハイテクノロジー専門学校では、教育用のPCとして多数のツクモ「eX. computer」製品が導入されている。同校が「eX. computer」を選択し、そして使い続けている理由について伺った。

──ツクモの「eX. computer」を導入されたきっかけを教えてください。

ITメディア学科では、10年ほど前に「パーツからPCを組み立てる」というPC自作授業を行っていました。この授業を行うにあたり、いくつかのBTO-PCメーカーさんのお話を伺ったのですが、その中で一番信頼が置けたのが、ツクモさんだったのです。そこからお付き合いが始まり、現在でも多くのPCを実際に導入しています。

導入当初のやり取りを思い出深く語り合う、平山氏と大山氏

本校ではPCを酷使するさまざまな授業を行っています。ですから、導入にあたってはしっかりとスペックのカスタマイズを行いたかったのです。また頻繁にリカバリも行われますので、安定して動作し、更新のわずらわしさのないPCを探していました。ツクモさんのPCはカスタマイズしてスペックを自由に選べるところと、リカバリの対応を安心して任せられるところ、そして値段が決め手でした。

なお、PC自作授業は、現在も「PCを分解する」授業として継続しています。やはり、PCの構造を知るには、ケースの内部を実際に見るのが一番ですし、IT企業が活躍する現場では、故障時に自分で対応しなければならないことや、必要に応じてパーツを増設しなければならないことも多いですからね。

──実際にツクモから導入したPCは、どのような製品でしょうか?

この教室にあるPCはWindows 7を搭載したPCですから、購入したのは7年ほど前でしょうか。こちらはツクモさんから買い取ったものです。隣の教室にあるPCは、2年ほど前に導入したWindows 10がインストールされたPCで、こちらはリースです。要望したマシンスペックでリース契約を行うにあたり、ほかのメーカーさんからは合うものがなかなか出てこない中、ツクモさんは要望を快諾してくれました。ならば「じゃあもうeX.computerのままで」と、すんなり決まりましたね。

Windows 7を搭載したPCが設置された教室。スリム型のシンプルなPCが用意されており、基礎的なIT知識を学ぶのに使用される

──PCの運用や故障対応で、何か気づかれた点はありますか?

スムーズな導入と運用ができている点が一番ですね。PCなので故障はやはり発生するのですけれども、メインの部分はほとんど壊れていません。故障するのは消耗品的なHDDやファン、たまに電源などで、クリティカルな故障はごくわずかですね。たまにファンがうるさくなった、といったような故障こそありますが、対応可能な範囲であれば我々で対応しますし、こちらでは対応できない場合でも、ツクモさんに連絡すればすぐにご対応いただいています。

別教室では、最新の3Dゲームもプレイできる「G-GEAR」を用意。スリム型のPCにもヘッドセットやゲーミングマウス/キーボードが取り付けられていた