マウスコンピューターから、m-Book Wシリーズの新モデルが発売された。Wシリーズは、"mouse"ブランドで展開するノートPCの中で最大となる、17.3型モデルだ。大型ディスプレイを搭載したノートPCには根強い需要があり、BTO PCメーカーとしては欠かせないラインとなっている。今回は、SSDとHDDを搭載するデュアルストレージモデル「MB-W870S-SH2」を、旧モデル「MB-W831X-SH2」と比較し、違いを探ってみよう。
CPUとGPUはまったく同じ、メモリの規格がDDR4へと変更
新モデル「MB-W870S-SH2」と旧モデル「MB-W831X-SH2」は、フルHD(1,920×1,080ドット)のノングレア液晶ディスプレイを搭載した17.3型のノートPCだ。端子の増減や、それに伴うレイアウト変更を除くと、デザインは新旧ともにまったく変わらない。サイズはW413×285×31.9mmで、ボディカラーはブラックとなっている。
CPUは、両モデルともIntel「Skylake」世代の4コア8スレッドモデル「Core i7-6700HQ」。定格2.60GHz、ターボ・ブースト時には最大3.50GHzまでクロックが上昇するため、処理能力の高さは折り紙付きだ。GPUは、CPU内蔵の「Intel HD Graphics 530」と「NVIDIA GeForce GTX 960M」が、3D処理の負荷の高さに応じて切り替わりながら動作する。3Dゲームなどの快適な動作が期待できる。
新旧モデルの違いが確認できるのは、搭載されているメモリ規格。容量はどちらも8GB×2の計16GBだが、新モデル「MB-W870S-SH2」はDDR4-2133、旧モデル「MB-W831X-SH2」はDDR3L-1600を装備する。Skylake世代のCPUはDDR4、DDR3どちらも利用が可能で、マザーボードによってスロットが異なる。DDR4はデータ転送レートの向上により、一般的にDDR3よりも高いパフォーマンスを実現できることが多く、特にCPU内蔵グラフィックスの速度向上には効果が期待できそうだ。
USB端子と映像出力端子に大きな変化
続いて、本体のインタフェースを見ていきたい。
左側面にはケンジントンロック、USB 3.0×2、音声用端子としてデジタル出力、マイク入力、ヘッドフォン出力を備えており、さらにDVDスーパーマルチドライブを内蔵。両モデルとも全く同じ仕様となっている。
右側面は、端子構成が変わる。
旧モデル「MB-W831X-SH2」ではギガビット対応有線LAN、D-sub出力、USB 3.0、マルチカードリーダーを搭載しているが、新モデル「MB-W870S-SH2」ではD-sub端子の代わりにUSB 3.0 Type-Cが採用されている。PCやスマートフォンで採用が増えているType-Cコネクタはシンメトリーデザインを採用しているため上下の区別がなく、挿し込み方向を意識することなく接続できる今後一層の普及が見込まれる規格だ。
また、新モデルで右側面から減少した映像出力は、本体背面に移動している。
旧モデル「MB-W831X-SH2」ではUSB 3.0、HDMI、miniDisplayPort、電源アダプタという構成だが、新モデル「MB-W870S-SH2」では、USB 3.0の代わりにminiDisplayPortが追加され、計2基となった。昨今はディスプレイにはデジタル接続を行うことが多いので、こちらのほうが時流に合った構成だろう。映像出力が背面に集約されたことで使い勝手も向上しそうだ。
このように新モデルと旧モデルの違いは、メモリ、USB端子、映像出力端子の3つとなる。そのほかの仕様は新旧とも同様だ。新モデル「MB-W870S-SH2」を、次ページで紹介していこう。