複合事業企業としての側面を強化
イベントでは、同社の三島勉社長も登壇し、基調講演を行った。講演で触れたのは、まず、2015年までの中期戦略と、これからの戦略について。”プリンティング事業を主軸とした成長への挑戦”を掲げた中期戦略「CSB 2015」(2011年~2015年)では、グループの売上高は過去最高の7,459億円に達し、営業利益は473億円に到達。三島社長も「大きな成果を収めることができた」と評価した。
そして、今年が起点となる新たな中期戦略「CSB 2018」(2016年~2018年)で、ブラザー販売が目標とするものについて、三島社長は、引き続きプリンティング事業を強化していきつつも、”複合事業企業”としての側面も強化していく方針を示した。具体的には、どういうことだろうか。
ブラザー販売では、引き続きモノクロレーザー、レーザープリンター、複合機の主力製品をSOHO、SMB(Small and Medium Business、中小企業)市場に展開していく。新製品ではコンパクトさ、1枚約2円の低ランニングコストを維持しながら、約50PPMの高速プリント、約60万枚の高耐久を実現。多彩なオプションが用意されており、最大2,650枚の大量印刷もサポートする。三島社長の言葉を借りれば、これらフラッグシップ機は「非常に地味な製品だが、SMB戦略の中では非常に重要な位置付けとなる」とのことだった。
これと平行して、今後は新たな領域にも積極的に事業を拡大していく。三島社長は「タブレットやクラウドを業務で使用する企業が増えており、Pocket Jetモバイルプリンターの伸びにかなり期待している。またスキャナーとカッティングマシーンによる、スキャンカットCM650Wで新しい市場を開拓したい。このほか、ドローンとの組み合わせで引き合いが増加しているヘッドマウントディスプレーAiRScouter(エアスカウター)のような製品もある。これまで何年もかけてトライしてきた商品だが、いよいよ”事業として何とかなる”と実感できるところまで持ってこられた」と解説した。
これが、ブラザー販売が目指す「複合事業企業」の姿ということだろう。三島社長は「これら新カテゴリが皆様の事業に寄与できるよう、これからもご提案を続けてまいります」と話している。
店舗での展開にも注力
三島社長は講演の中で「店舗」における展開にも言及している。同氏によれば「ブラザーの製品は店舗、外食といった場所でも利用が拡大している」とのこと。イベント当日の会場には前述の「医療」と同様に、「店舗」を模したセットが組まれていた。小売店の店舗では、決して広くはないレジ周りやバックヤードのスペースで代金の精算、商品の梱包、電話、商品の受注のFAXなど、多岐にわたる業務を行わなくてはならない。そこでできる限りコンパクトに効率よく利用できるプリンター製品が求められる。その要求をブラザーが一手に引き受けようと言うのだ。
例えば、電話機付複合機「MFC-J900DN」。同製品を導入することで電話・ファクス・プリント・コピーがこれ1台で行うことができる。また、これ以外にも、申込書を手間なく安全に管理できる「ADS-3600W」、免税システムを導入できる「MPrint MW-260 TypeA」のような製品も用意されている。
ほか、賞味・消費期限ラベルや値引きラベルを簡単に作成する「QL-650TD」、「TD-2130NSA」は非常にコンパクトな製品で、バックヤードに置いたところで邪魔にならない。インターネットファクスに対応したインクジェット複合機「MFC-J6973CDW」なら、本部と毎日ファクスをやりとりしても通信費が0円におさえられる。
三島社長は「これらの製品群が皆様のビジネスのお役に立つなら幸いです」とアピール。今後については「ハードウェアの性能だけで商売できる時代ではない。その周りのマーケティング、ご購入後のエンドユーザー様とのつながりも意識して製品を投入していく。スピード感ときめの細かいサポートによってSMB市場において存在感のあるブランドとして認知いただけるよう、また販売店様からは信頼の置けるパートナーと認めていただけるように頑張っていきたい」と語り、基調講演を終えた。
医療・店舗の現場で活躍するプリンター
本イベントで、大西氏から医療分野、三島社長からは店舗の現場で活躍するプリンターの話が出たように、ブラザーのビジネスプリンターは現場の声を大切にした製品を展開してきている。電子化が進む時代であっても、紙をプリントする需要は確かにある。その需要がある限り、ブラザーのプリンターは現場に寄り添った様々な製品展開をしていくだろう。
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