ユニットコムからGPUサーバを導入した経緯

知能メディア処理研究室では、ディープラーニングを用いたさまざまな研究が行われており、GPUサーバは、その研究の一助となっているようだ。このGPUサーバを導入したきっかけ、そしてGeForce GTX TITAN Xを選定した理由について伺ってみよう。

──GPUサーバを導入されたきっかけについて教えてください。

岩田氏:これまで使用していたCPUサーバは、ディープラーニングには思ったように効果が発揮できず、学習には非常に時間がかかっておりました。一方、GPUサーバに搭載されているグラフィックスカードは、決まった処理を繰り返すという、ディープラーニングの研究に向いた並列処理が行えますので、こちらのほうが非常に効率が良いわけですね。

また、今回の用途で検討したGPUサーバはCPUサーバと比べて比較的廉価でした。そういったコストパフォーマンスの点も鑑みて、今回導入を決意したわけです。

サーバルームに設置された大量のCPUサーバ、ファイルサーバ

──「GeForce GTX TITAN X」を選ばれた理由はなんでしょうか?

岩田氏:いくつか、さらに性能の高いグラフィックスカードも検討したのですが、GeForce GTX TITAN Xを利用したものに比べて価格が跳ね上がるんですね。そういったモデルを選んだほうが浮動小数点演算の速度は向上するのですが、現在の研究においては結果にあまり反映できず、オーバースペックな面がありました。コストと得られる成果を照らし合わせて、GeForce GTX TITAN Xを搭載したGPUサーバを選択させていただきました。CPUサーバとGPUサーバそれぞれに適した処理を振り分けることによって、非常に効率の良い使い方ができるようになったと思います。

生活に密着した情報工学技術

岩田氏:読書行動はとても日常的なものですが、現状、認識はあまり自動化されていません。今日一日どんな本を読んだかは、自分でログを記録するしかありませんでした。しかし最近はタブレットなどの普及が進んでいますので、携帯端末に搭載されたカメラを利用して視線情報などを得る研究も行っております。今後はどんどん読書行動の記録がしやすくなっていくことでしょう。

そのほか、当研究室では、全方位カメラを用いた目の不自由な方への誘導システムも作っています。周囲にある文字を認識して、その方向からアナウンスが聞こえてくるというシステムです。情報工学は、皆さんの生活に密着している部分もあるということをぜひ知っていただきたいと思います。

コンピュータのスペックは日々向上しており、3Dゲームを遊べるPCなどは非常に高い計算能力を備えています。ディープラーニングを用いた簡単な実験であれば、プログラムの知識がある人なら自宅で気軽に試すことも可能でしょう。実際に、「Caffe」や「Chainer」といった、ディープラーニングのフレームワークもたくさん公開されています。高いスペックのグラフィックカードを搭載したPCを購入された方で興味をお持ちの方は、ぜひ一度使ってみて、情報工学技術に触れてください。

(マイナビニュース広告企画:提供 株式会社ユニットコム)

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