自作ユーザーにとって搭載可能なCPUや拡張性などの高さから、X99 Expressは魅力の高いプラットフォームといえるだろう。今回はX99 Expressを搭載したGIGABYTEのマザーボードの中から、7月11日に発売となった「GA-X99-UD4P」を紹介しよう。

GIGABYTEのX99 Expressを搭載マザーボード「GA-X99-UD4P」

GA-X99-UD4Pの表面と背面

PWMのデジタル化によって安定した動作とオーバークロックを実現

「GA-X99-UD4P」は、チップセットにX99 Expressを採用した、Core i7向けのマザーボード。CPUソケットはLGA2011-3となり、X79 Expressで採用されていたLGA2011との互換性は無い。

同梱品は非常に豊富だ。製品マニュアルとドライバディスク、バックパネル、SATA3.0ケーブル×4、電源変換ケーブル、エンブレムシール、そしてSLIブリッジ4つと、CFブリッジが同梱される

CPUは2本のレバーでがっちりと固定される。PWM電源回路はInternational Rectifier(IR)のデジタルPWMコントローラとPowIRstageコントローラによりオールデジタル化されており、Intelの6コア/8コアCPUの性能を余すところなく引き出すことが可能だ。これらのデジタル電源回路とチップセットにはしっかりとしたヒートシンクが取り付けられており、ヒートパイプで結ばれている。

CPUソケットはLGA2011-3。2本のレバーによってしっかりと固定できる。ピン数が多いので、破損には注意しよう

実際にCPUを取り付けたところ。CPUクーラーの取り付け方法もLGA1150などとは異なるため、クーラーの対応を確認しておこう

PWMコントローラとICにInternational Rectifier(IR)のIR3580、IR3556Mを搭載。負荷電流を正確に読み取り、熱負荷を下げる

最新のオーバークロックメモリに対応したDDR4メモリスロット

メモリはDDR4のクアッドチャネル動作に対応しており、計8スロット搭載。DDR4の定格クロックは2133MHzとなるが、本機では高クロック動作用のXMPプロファイルに対応する。「GA-X99-UD4」から「GA-X99-UD4P」へモデルチェンジしたことによる大きな変更点はメモリクロックの耐性上昇となり、「GA-X99-UD4P」では独自に3333MHzまでの対応が謳われている。より高いクロックのオーバークロックメモリを使用できるだけでなく、ユーザーの手で、さらにクロックを引き上げることも可能だ。

CPUの左右にそれぞれ4スロットずつ、計8基のメモリスロットを搭載しており、クアッドチャネル動作が可能

XMPプロファイルを読み込むことができ、対応したDDR4メモリを用意すれば簡単にメモリのオーバークロック動作が行える

4-wayまでのマルチグラフィックス技術に対応した拡張スロット

PCI-Expressは、搭載するCPUによって28レーンもしくは40レーンを扱うことができる。スロットの形状は上からPCI-Express x16、x1、x16、x1、x16、x1、x16となり、4-WayのNVIDIA SLI、AMD CrossFireに対応。2-Wayであればグラフィックスカード2枚をx16で動作させることができる。また本来は4-Way構成の場合は4つのPCI-Express x16スロットがすべてx8に制限されてしまうが、本機ではクロック・ジェネレーターの追加により1スロットをx16で動作させることが可能だ。また、Tunderboltアドインカード拡張用のコネクタも確認できる。

PCI-Express x16とx1が交互に並ぶ拡張スロット。4-way SLI設定時でもレーンを余すことなく利用できる

ストレージ用の内部コネクタはSATA 3.0が10ポートとなり、うち4ポートはSATA Expressと共有になる。その横に見えるのはCPUモードスイッチだ。極限を目指すオーバークロックを行う際にはOCモードへの切り替えが推奨されているが、動作が不安定にある場合があるとのこと。また、最大10Gb/sのデータ転送に対応しているM.2スロット2基を。2つ目のPCI-Express x16スロット付近に確認できる。それぞれ、ストレージ用、無線LANモジュール用として使用可能だ。

SATA 3.0を10ポート備えたストレージ用コネクタ。現在はまだ対応機器が発売されていないが、SATA Expressにも対応している

M.2スロットを2基備えており、それぞれストレージ用、Wi-Fiモジュール用として利用できる

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