秋葉原で長年PCパーツを販売し、BTO-PC「eX.computer」を展開するツクモ。その長年のノウハウを活かした、ゲーミングPCブランドが「G-GEAR」だ。ゲーマー向けPCといえば高いマシンスペックを実現できるデスクトップPCが主流だが、「G-GEAR」では設置スペースに限りがある人や外出先でゲームをプレイしたい人に向け、古くからゲーミングノートにも力を入れている。昨年11月14日、そんなゲーマー向けノートPCに、新たなモデル「N1582J-720/E」が登場した。
試用機の詳細スペック | |
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G-GEAR「N1582J-720/E」カスタマイズモデル | |
Intel Core i7-4710MQプロセッサー(定格2.5GHz、TB時最大3.5GHz) | |
Intel HM87 Express | |
PC3-12800 DDR3 8GB(4GB×2) | |
15.6型フルHD(1920×1080)ノングレア液晶(LEDバックライト) | |
NVIDIA GeForce GTX 970M 内蔵グラフィックス(Intel HD グラフィックス 4600) |
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256GB MLC/SerialATAIII | |
500GB/SerialATAIII | |
DL対応 DVDスーパーマルチ | |
約3.3時間 | |
W375×D268×H45mm(折り畳み時) | |
約3.5kg | |
Windows 7 Home Premium 64ビット | |
187,800円(税別) |
「DetonatioN」のBYCMに所属するプロゲーマー「DustelBox」選手 |
今回は、この「N1582J-720/E」を「DetonatioN」のBYCMに所属するプロゲーマー「DustelBox」選手に、実際に使用していただいた。DustelBox氏は、FPSの代表的なタイトル「Battlefield 3」および「Battlefield 4」において、数々の実績を誇る日本屈指のプレイヤーだ。現在は「Call of Duty Advanced Warfare」に舞台を移し、新たな挑戦を行っている。果たしてG-GEAR NOTEはプロプレイヤーを満足させることができるのか。DustelBox氏のプレイスタイルとともに紹介しよう。
NVIDIA GeForce GTX 970Mを搭載した15.6型フルHDゲーミングPC
インタビューの前に、簡単に試用機のスペックを確認していこう。「N1582J-720/E」は、15.6型のフルHD(1920×1080)ノングレア液晶を搭載したN1582Jシリーズのミドルレンジに位置する製品となる。IntelのクアッドコアCPU Core i7-4710MQを搭載しており、動作クロックは2.5GHz(TB時最大3.5GHz)。またハイパースレッディング機能により8スレッド動作が可能だ。本機の最大の特徴は、GPUに昨年末話題となったNVIDIAの第2世代Maxwell「GeForce GTX 970M」を搭載していることだろう。従来のハイエンドGPUを超える高い性能を備えながらも、圧倒的な省電力を実現しており、ノートPCにピッタリのグラフィックスチップとなっている。このGeForce GTX 970Mと、CPU内蔵グラフィックスであるHD 4600を負荷に応じて自動で切り換えることにより、バッテリー持続時間とハイパフォーマンスを両立させている。メモリはDDR3L-1600を8GB、ストレージは標準構成では128GBのSSDと500GBのHDDとなり、価格は179,800円(税別)だ。ただし今回の試用機ではBTOカスタマイズにて、256GBのSSDに変更されているため、187,800円(税別)となっている。
15.6型のフルHDディスプレイを採用した「N1582J-720/E」。天板にはラバーコートが施されており、指紋が目立たない |
底面の様子。強力なCPU/GPUの熱に対応するために、多くのスリットが設けられている |
メモリはキングストン製のSO-DIMM。1.35Vで動作するDDR3L-1600が採用されている。4GBを2枚、計8GBを搭載 |
試用機ではBTOカスタマイズにより256GBのSSDに変更されていた。Crucial製のMX100シリーズを採用している |
デスクトップにも負けない拡張が行える豊富なインタフェース
豊富なインタフェースも魅力の一つだ。本体背面にはDisplayPort、HDMI、Mini DisplayPortを備えており、最大3画面表示が可能。右側面には4系統ものサウンド入出力とUSB 2.0端子、ケンジントンロックを備え、DVDスーパーマルチドライブを内蔵している。左側面はSDマルチカードリーダー、USB/e-SATA兼用端子、USB 3.0端子×2(パワーオフUSB充電機能対応×1)、ギガビットLAN端子、そしてIEEE1394端子と、ノートPCでは珍しい端子も数多く搭載。拡張性も折り紙付きだ。
背面には電源コネクタのほか、DisplayPort、HDMI、Mini DisplayPortという3系統の映像出力を備える |
右側面は4系統の音声入出力端子、USB 2.0、ケンジントンロックのほか、DVDスーパーマルチドライブを搭載している |
左側面にはSDマルチカードリーダー、USB/e-SATA兼用端子、USB 3.0端子×2、ギガビットLAN端子、IEEE1394端子などが並ぶ |
バッテリーは5200mAhとなり、約3.3時間動作する。電源アダプタの出力は19.5V/9.5A、180Wでスペックに見合った大きさがある |
テンキーを備えたLEDイルミネーションキーボードを搭載
15.6型というサイズを活かして、キーボードにはテンキーが備えられている。Office用途での数字入力のほか、ゲームによってはコントローラとしても活躍してくれるだろう。タッチパッドはパッド、左右キーとも完全に独立しており、誤操作の心配が少なそうだ。キーボード左側の配置は奇をてらったところがなく、通常のデスクトップキーボードと同じ感覚で使用できるだろう。右側はテンキーがある分、若干カーソルキー周りに変則的な配置が見られるが、ゲームプレイ時に支障はなさそうだ。なお本機のキーボードにはLEDバックライトが埋め込まれているが、このLEDの色はユーザーが自由に変更できる。すべての色を変えるだけでなく、一部だけの色を変えたり、タッチパッド部の色を変えたりといった設定も行える。さらに色をアニメーションさせることも可能だ。視覚的に楽しいだけでなく、よく使うキーだけ色を変えたりすれば、ゲームプレイ時のキー位置の把握にも役立ちそうだ。
キーボードは、15.6型というサイズを活用したテンキー付き。ディスプレイとの間にはONKYO製のステレオスピーカーも確認できる |
ボタンやパッドが独立した操作しやすいタッチパッド。付属のユーティリティソフトを利用して、マウス接続時にOFFにすることも可能 |
キーボード左側の様子。標準的な配列を採用しており、迷わずに操作できる。[W][A][S][D]キーには矢印も刻印されている |
キーボード右側の様子。カーソルキー周辺に若干変則的な配置が確認できる。電源ボタンは本体右上に装備されている |
次ページでは、DustelBox氏のPCの評価基準を探るために、まずはDustelBox氏のプレイスタイルや使用しているPCについて伺うことにしよう。