慌ただしい正月を終え、冬真っ盛りの昨今。いつまでもヌクヌクと閉じこもっていないで、そろそろ新年度の準備も考えたいところ……。春の新生活を迎えるにあたり、やはり“手帳”はビジネスマンには欠かせない。そこで“手帳”のプロにどのような手帳がビジネスマンにはオススメなのか詳しく聞いてみた!
創業1890年、紙・文具・事務機の製造販売のレイメイ藤井
マイナビニュース会員にシステム手帳について尋ねたところ、「重いから」「かさばる」「デザインが可愛くない」など、ネガティブな意見もあるが、実はそうじゃない! “システム手帳草創期”から数々のスタンダードアイテムを連発、業界シェアではトップを担う文房具メーカー、レイメイ藤井・商品企画室課長の宮坂裕介さんに、レイメイ藤井のシステム手帳に対するこだわりなどを伺った。
レイメイ藤井は“知的生産をサポートする複合企業”。明治23年(1890年)熊本市新町で、和洋紙・欧米文具の紺のれんを掲げてスタートという驚きの老舗である。現在では文房具の生産・販売のほか、洋紙事業、ビジネスソリューション事業など、その事業内容は多岐にわたる。
そんな中でもレイメイ藤井の核とも言えるのが、システム手帳Davinciシリーズ。Davinciグランデシリーズとして、本日お話を伺う新発売の「ロロマクラシック」のほか、北海道で生まれたエゾシカの革を採用した「エゾディア」、完全国産のレザーを採用した「アースレザー」、農耕用の馬の尻部中心の革を使う最高峰の「コードバン」、植物タンニン鞣しでオイルをたっぷり含ませた「オイルレザー」、イタリア製の豚革「ピッグスキン」、またDavinciスタンダードシリーズとして、お求めやすい価格で高級感あふれる「スーパーロイス」、計7種のラインナップを誇る。
貴重な巡り合わせにより生まれたロロマクラシック
Davinciシリーズはとにかく革にこだわったシステム手帳だ。そんな中でも新シリーズとなる「ロロマクラシック」についてのこだわりを伺ってみる。
「革の開発段階から違います。革製品は通常、長く使うといい味わいになってきます。ロロマクラシックの革は、その革の良さを実際に体感してもらいたいということで、ツヤや経年変化がすぐに現れるのが特徴なんです。革の中に含まれるオイルが表面に滲み出てくることで、味が出てくるのですが、ロロマクラシックの革は2回鞣しをして、通常の2倍のオイルを染み込ませてあります。手間が2倍かかっているレザーと言っていいかもしれません」
普通の感覚でいうと、社内の会議でどういう手帳を作るか検討、その後革を探すという手順を踏みそうなものだが……。
「弊社の場合、まず革を探します。国内外を問わず、まだ世の中にない、お客様が楽しめるような革を探すのです。その後どういう手帳を作ろうか考えます。いい革さえ見つかれば、いいものが作れる。そういう意味でもロロマの革に出会ったのは我々にとってはとても貴重な巡り合わせだったと思います」
とにかくいい革を手にいれる。他社にない魅力を持ちつつも、お客様に提供出来る範囲での最高級の革……これはまさにレイメイ藤井のDavinciシリーズにおける“こだわり”と言えるだろう。この革でシステム手帳を作ろうという決め手は? と伺うと「ずばりインスピレーションですね」と笑う。しかし宮坂さんが迷った革は会議でも通らず、行ける! と思った革は満場一致でOKが出るというから驚きだ。滅多にないが、そういった革が手に入った時は売り場でも売れ行きが良いそうだ。
また革というと血筋やシワなど質感の個体差も気になるところ。 「販売店さんで講習会を開いたり、先方に赴いて革についてお話したり……質感は均一にはできないが、そこは“味”であり、『自然の革だからこそ、いろいろな部位がある』ということを長い時間をかけて説明させてもらった結果、皆さまにも納得いただけるようになりました。」