パフォーマンスを確認する前に、まずはSamsung Portable SSD T1の仕様を確認しておこう。ファイルシステムはexFATとなり、Windows 8/8.1にてサポートされているUSB 3.0の高速転送技術「UASP(USB Attached SCSI Protocol)」に対応している。またNANDフラッシュの予備領域を高速バッファとして使用し、ライト速度を向上させる独自技術「ターボライトテクノロジー」により、書き込み時のパフォーマンスも高い。1TB/500GB/250GBいずれのモデルも公称シーケンシャル読み書き速度は450MB/秒となり、どの容量を選んでも高速なアクセスが可能だ。なおATA8-ACS規格に準拠しており、WindowsからはしっかりとSSDとして認識される。

「CrystalDiskInfo」で確認したSamsung Portable SSD T1の1TBモデル

各種ベンチマークソフトでパフォーマンスを確認

それではSamsung Portable SSD T1の性能を、ベンチマークソフトで測っていこう。テストにはWindows 8.1 Proの64ビット版をインストールしたIntel Z87 Expressベースの環境を用いた。

テスト環境
CPU Intel Pentium G3258
マザーボード ASUS MAXIMUS VI GENE(Intel Z87 Express)
メモリ DDR3-1600 8GB(4GB×2)
ストレージ SATA3Gbps SSD 128GB(東芝 THNS128GG4BBAA)
グラフィックス Intel HD Graphics
OS Windows 8.1 64ビット

まずは「CrystalDiskMark」の結果から見ていこう。テストデータ「ランダム」と「All 0x00(0 Fill)」の結果はほぼ変わらず、ほかのSamsung SSD同様、内部でのデータ圧縮などは行われていないようだ。ともにシーケンシャルリード400MB/秒を超える速度を叩き出しており、ほかのUSB 3.0対応SSDと比べても非常に高速だ。4Kリードの値はSATA 3.0接続のSSDと比べてもそん色なく、快適なアクセス速度を実現できる。

シーケンシャルリード413MB/秒、4Kライト40MB/秒と、サイズからは想像できない高いパフォーマンスを実現している。テストデータを変えても結果はほぼ同等だ

合わせて、USB 2.0接続時の速度も計測してみよう。USB 2.0の仕様は理論値として最大480Mbps、実行値としては40MB/秒以下で頭打ちになってしまうが、Samsung Portable SSD T1ではシーケンシャルリード42MB/秒、ライト44MB/秒まで到達した。また4Kおよび4K QD32におけるアクセス速度もある程度維持しているため、体感的な速度も速く感じられることだろう。USB 3.0を搭載していない機器との接続も多いであろうポータブルドライブだけに、USB 2.0環境でも高速に使えるのはうれしいポイントだ。

USB 2.0接続時にも高いパフォーマンスを発揮できる。シーケンシャル速度は大きく制限されてしまうものの、4Kリード/ライトの値がある程度高い数値を維持しているため、体感速度は十分高速だ

次に「ATTO Disk Benchmark」の結果だ。こちらもUSB 3.0/USB 2.0接続、両方の数値を測定した。いずれも32K以下のデータでもかなり高速な値が確認できる。512K以上ではUSB 3.0/2.0の上限に達してしまっており、数値が頭打ちとなっている。

「ATTO Disk Benchmark」の結果。左がUSB 3.0接続、右がUSB 2.0接続となる。512K以上ではすでに速度が頭打ちとなってしまっている

最後に「AS SSD Benchmark」の結果を見ておこう。こちらの計測はUSB 3.0接続のみとした。また標準テストのほか、Copyテスト、Compressionテストも行っている。Copyテストは、USB接続がボトルネックとなっているのか、さすがにSATA 3.0接続と比べると若干厳しめの数値となる。Compressionテストの結果は非常に良好だ。ほとんど速度のブレがなく、高い転送速度をキープしたまま安定したリード/ライトが行える。

「AS SSD Benchmark」でのUSB 3.0接続時のベンチマーク結果。左がMB/秒表示、右がIOPS表示となる。4Kや512Bの結果でも大きく速度を落としていない点に注目したい

「AS SSD Benchmark」でCopyテスト(左)、Compressionテスト(右)も行った。Copyテストは、さすがにSATA 3.0接続と比べると若干厳しめの数値。Compressionテストの結果は非常に良好だ。

USB 3.0/2.0どちらでも高速アクセスが期待できるポータブルSSD

ここまで確認した通り、Samsung Portable SSD T1は非常に高いパフォーマンスを備えたSSDだ。ほかのSamsung SSDシリーズで導入された最先端の3D NAND技術をそのままポータブルSSDに用いることで、USB接続とは思えないほどのパフォーマンスを実現している。それでいて名刺以下のサイズで1TBという容量をも実現。高速・高耐久かつ大容量という、ストレージに求められる重要な要素を網羅した魅力あふれる製品に仕上がっている。気になる実勢価格は、1月下旬現在、250GB:25,000円前後、500GB:40,000円前後、1TB:79,000円前後といったところ。さすがに1TBは高額だが、そのほかのモデルは通常の2.5インチSSDとそれほど変わらない価格となっている。さらに価格がこなれてくれば、より購入もしやすくなることだろう。WindowsのデスクトップPCやノートPC、MacOSなどのデータを集約できる高速デバイスとして一台確保しておけば、多方面での活躍が期待できそうだ。

(マイナビニュース 広告企画)

[PR]提供: