実際に格闘ゲームのプレイ感を検証!
筆者は、格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズが好きで、よくプレイしている。最新作の「ウルトラストリートファイターIV」(USF4)は8月に発売されたばかりの新作で、ゲームセンターでも大人気稼働中だ。筆者は、ゲームセンターにもしばしば出かけるし、USF4のオンライン対戦もよくプレイしている。オンライン対戦のプレイヤーポイント(PP)は2500~3000あたりをうろうろしているので、腕前的には「中の中」と言ったところか。プレイし慣れたゲームの方がRL2460HTの実力が分かりやすいと思い、このUSF4をプレイしてみることにした。
「画像モード」は、ニューヨーク在住のアジア系アメリカ人のプロ格闘ゲーマー、Justin Wong氏が監修したという「格闘」モードを選択。Justin Wong氏もUSF4をプレイしており、様々な世界ゲーム大会で優秀な成績を収めている。そんな彼が設定したという画像モードに、同じゲームプレイヤーとして興味がないはずがない。
見映えとしては輝度をやや控えめにしており、彩度も抑えめ。赤がマゼンタに寄っていて、最明部の青が紫に寄るという独特な画調だが、USF4の画面は意外にもこれで見やすい。格闘ゲームでは、背景とキャラクターのトーンが意識的に描き分けられていることが多いが、それをさらに明確化しようとする意図を感じる。プロゲーマーの作り込んだ画調というものを一度は体験してみるといいだろう。
実際にRL2460HTの設定を色々いじりながらトータルで100戦くらいのオンライン対戦をプレイしたが、格闘ゲームプレイ時に「絶対に活用したい」機能を2つ挙げておきたい。
1つは低表示遅延モードである「インスタントモード」だ。これは、1フレーム単位の駆け引きもありうる格闘ゲームをプレイする際には「必須」と言える機能だ。ネット対戦ではネットワークの遅延は同条件だが、液晶モニターの遅延はユーザーの手元にある液晶モニターの性能に依存する。そのため、低遅延のRL2460HTは確実に武器になるのだ。
今回も、業界最低遅延レベルの遅延時間3msの東芝「26ZP2」と比較してみたところ、RL2460HTはまったく同等であった。
もう一つはベンキュー独自のオーバードライブ技術「AMA」(Advanced Motion Accelerator)だ。液晶の応答速度を高速化する機能で、RL2460HTでは「オフ」「高」「プレミアム」から選べるようになっている。「オフ」設定では液晶モニターのように激しい動きではテクスチャ表現が淡く見えてしまうが、「高」設定にすることでこれがくっきりと見えるようになる。「プレミアム」設定は動いているオブジェクトの輪郭線などがさらに鮮鋭化されるが、副作用として明暗差の激しい線分表現ではその明暗が反転する場合がある。USF4では、マス模様で区切れられたトレーニングステージの線分表現でそうした現象が起こる。逆に「高」設定は輪郭も見えやすく、明暗が反転するといったことがないので、「高」設定の常用で問題ないだろう。
なお、一般的な動画コンテンツを視聴する場合も「高」設定がオススメだ。
低表示遅延のインスタントモードとAMAを「高」に設定にすることによって、USF4はかなり遊びやすくなる。もちろん勝負は腕前や戦略の優劣で決まるので、RL2460HTを使ったからといって必ず勝てるわけではないのだが(笑)。少なくとも、上記2つの設定を行えば、自分の操作にキャラクターの動きがもたつくことはないし、なにより、空中から攻め入ってくる敵キャラも目で追いやすい。USF4は各キャラクターに輪郭線が描かれているが、この輪郭線もとても鮮明で見やすかった。おそらく、動きの速いキャラクターを使っているプレイヤーほど、RL2460HTの低遅延性能と液晶応答速度の速さの恩恵を受けることができるだろう。
また、実際に使っていて意外に便利だったのが、RL2460HTの内蔵スピーカー機能。「音楽を高品位で楽しむ」という向きのHi-Fiスピーカーではないが、ヘッドフォンを持ち出さずに、本体だけでゲームをカジュアルに楽しむことができた。こうした液晶モニター内蔵スピーカーは音量が小さいモデルが多い中、RL2460HTの場合は比較的大きな音量にできるので、効果音やセリフ音声が重要な「格闘ゲーム」にはありがたい。
加えて、RL2460HTには、暗部階調をブーストして情報量の多い映像にすることができる「Black eQualizer」機能も搭載されている。格闘ゲームではあまりお世話になることはないと思うが、暗いシーンの多い対戦系ゲームをプレイするときなどは活用すると、戦いを有利にすることができるかもしれない。
HDMIパススルー機能はどう使う?
さて、最後に紹介したいのは、RL2460HTの特殊機能、HDMIパススルー機能だ。RL2460HTには、ゲーム機やPCからHDMI伝送されてきた映像をそのままHDMI出力する機能が備わっている。なお、念のために述べておくと、実際に筆者が実験して確認したところ、RL2460HTのDVI-D入力、ミニD-sub15ピン入力の映像はHDMI出力されなかった。この機能はHDMI入力専用の機能だと思ってほしい。
この機能は何に使うものなのだろうか。1つは、もう1台の液晶ディスプレイやテレビに接続するという活用方法だ。例えば、格闘ゲームならば、対戦する2人は、RL2460HTの映像を見ながらプレイし、それ以外のギャラリーは、RL2460HTのHDMI出力経由で接続した大画面テレビでその模様を観戦する…という感じだ。
もう1つは、HDDレコーダーに接続して、ゲームの映像を録画するという使い方だ。PS4やXbox Oneなどの新世代ゲーム機では、ゲーム機自体にゲーム映像を録画する機能が備わっているが、録画時間に制限があったり、編集機能が基本的なものしか用意されていないといった制約がある。最近は、HDMI入力に対応したレコーダーが多数販売されているので、これを利用すれば、ゲームプレイをたっぷり録画した上で、あとでじっくり編集し、ベストシーンをネット上にアップロードするといったことができる。これまで、ゲーム機からの映像を録画しようとした場合、分配器などを用意する必要があったが、その機能をRL2460HTが肩代わりしてくれるイメージだ。
なお、映像を録画しないときは、レコーダーの電源を切った状態で普通にゲームをプレイできるのも楽だ。録画したいときはレコーダーをオンにすればいいので、レコーダーをRL2460HTに接続したままでも問題なく、いちいち配線を組み替えたりしなくていいのだ。気になるHDCP(著作権保護機構)の取り扱いだが、HDCP付きの映像もちゃんとHDMI出力からパススルーできる。なので、HDCP付きのPS3のゲームの映像も、RL2460HTのHDMI出力からきちんと出力され、別の液晶テレビにも出力することができた。
HDCP付きの映像はHDCP付きのままパススルーされるので、これをレコーダーで録画することはできない。なお、HDMI出力端子を持ったゲーム機で、現在、ゲーム映像にHDCP付きで出力しているのはPS3くらいで、PS4は最新のアップデートでHDCPの無効化ができるようになっている。Xbox 360とXbox One、Wii Uは最初からゲームの映像に対してはHDCP付きではないので、RL2460HTでパススルーした先のレコーダーで録画が可能だ。
今回、実際に、PS4のゲーム映像を、AVerMediaのポータブルHDMIレコーダーの「AVT-C875」で録画している様子を紹介する。配線としてRL2460HZのHDMIパススルー端子からAVT-C875のHDMI入力に繋ぎ、AVT-C875でこれを録画。AVT-C875にもHDMIパススルー出力端子があるので、ここをRL2460HTの左奥にある液晶テレビに接続している。つまり、RL2460HTに映っているゲームはゲーム機からの直接出力された映像で、左奥の液晶テレビにはAVT-C875の録画を通って出力された映像になる。
特に、なんの余計な手間もなく、ゲーム映像を録画することができた。
まとめ - ゲーム用のモニターにも、普段使いのモニターにも
「格闘ゲームに適した液晶モニター」という触れ込みのRL2460HT。実際、プロ格闘ゲーマー監修の画質モードが搭載されていたり、低表示遅延モード、残像低減のオーバードライブ機能など、格闘ゲームファンである筆者自身も納得のパフォーマンスが実感できたわけだが、意外にも普段使いの液晶モニターとしても使える製品であったことに少々驚かされた。普通の液晶モニターとして使う場合は、ブルーライト軽減機能、エコ機能など、健康や環境にも配慮した機能も利用できるのが嬉しい。
なので、RL2460HTは決して「ゲーマーだけが買う資格がある」という製品だと思う必要はない。普段使いの液晶モニターの購入を考えていて、なおかつ「ゲームもしっかりプレイできるモノを選びたい」という意志を持つユーザーにお勧めできる製品だと思う。もちろん、バリバリの格闘ゲーマーが指名買いで選ぶことには筆者も異論はない。
また、特徴的なHDMIパススルー機能は、ありそうでなかった「ちょっと便利な機能」で、これをお目当てにRL2460HTを選択しようというユーザーもたくさん出てきそうである。
ベンキューの液晶モニター製品群は、今回のRL2460HTがそうであったように、思わず「え?」という言葉が漏れてしまいそうなほどマニアックな機能を備えた製品が多いが、その分、特定ユーザーにダイレクトに刺さる唯一無二の魅力を持っている。 今後も、RL2460HTのような独創的でアイディア性のあふれる製品をどんどん出してきてほしいものだ。
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