高い品質を備えたオールラウンドな「Ultra Durable」シリーズ

GIGABYTEの提唱する品質基準「Ultra Durable」の名を冠したこのシリーズは、GIGABYTEの高い技術をマザーボード全体にわたって使用したベーシックなモデルが並ぶ。パッケージにも「Ultra Durable」のロゴが大きく使用されており、イメージカラーはゴールド。

「Ultra Durable」は無印から始まり5 PLUSまで進化したが、Intel 9シリーズでは再び無印となった。これは同シリーズの全モデルが品質基準をクリアするようになり、クラス分けを行う必要が無くなったためだ。2オンスの銅箔層基板設計や15µの金メッキCPUソケット、ブラックコンデンサーなどが全面に使用されており、安定した動作と高い耐久性が期待できるだろう。もちろん、Z97 Express搭載モデルではオーバークロックに対応し、製品ランクによってオーディオやLANコントローラ、ストレージ用端子もクラスアップしていく。さらに上位モデルではThunderboltなどの最新のコネクタも搭載。価格と機能を吟味して製品を選択できる、オールラウンドなシリーズとなっている。

お勧めランキング 1位「GA-Z97X-UD3H

そんな「Ultra Durable」シリーズでもっともお勧めしたいのが、ATXフォームファクタを採用した「GA-Z97X-UD3H」。ハイエンドからローエンドまで幅広いラインアップを取りそろえているこのシリーズの中で、もっとも価格と品質のバランスに優れた一枚だ。

GA-Z97X-UD3H

チップセットには「Core i7-4790K」などのオーバークロックにも対応できるIntel Z97 Expressを搭載。また「Ultra Durable」の品質基準はもちろんのこと、さらにPWM周辺やチップセットを効率よく冷却する新設計のヒートシンクを採用することで、より耐久性と安定性を高めている。省電力と安定した動作に定評のあるIntelのLANコントローラを搭載しているのも特徴だ。Intel 9シリーズの特徴でもあるM.2コネクタやSATA EXPRESSも搭載しており、10Gb/sの高速アクセスに対応。こういった全方位スキのない構成ながらも、10月現在12,000~18,000円程度で購入できてしまう。迷ったときはこのマザーボードを基準に製品選びを行うと良いだろう。

お勧めランキング 2位「GA-H97-D3H

価格を重視するユーザーには、チップセットにIntel H97 Expressを搭載した「GA-H97-D3H」を紹介したい。世の中の大半のユーザーは、Kシリーズ以外のCPUを定格動作のまま使用しているはず。ならばオーバークロック対応が特徴となるZ97 Expressを無理に選択する理由は少ないだろう。

GA-H97-D3H

「GA-H97-D3H」は、そういったオーバークロックに必要とされる機能や性能面のマージンはそこそこに、安定動作に必要な機能を集約して価格を抑えたモデルとなる。10月現在、概ね8,000円台~10,000円以下で購入可能ながらも、IntelのLANコントローラ、M.2スロットやSATA Express、Realtekの最新オーディオチップである「ALC1150」などを搭載しており、非常にコストパフォーマンスに優れている。またPCIスロットが3基用意されているため、古い拡張カードを活用したい人にもお勧めだ。Core i3/i5と組み合わせることで、安価ながらも高い性能を備えたPCを構築できるだろう。

・お勧めランキング 3位「GA-X99-UD4

"Haswell-E"を気軽に活用したいユーザーなら「GA-X99-UD4」が鉄板だろう。TDPが140WにもなるHaswell-Eを安定動作させるためには、電源設計が非常に重要なポイントだ。「GA-X99-UD4」ではすべての電源回路にInternational Rectifier(IR)製のデジタル電源を採用。高精度な制御により消費電力と熱負荷を下げつつ、安定した動作を実現してくれる。

GA-X99-UD4

さらにサーバークラスの耐久性を備えるCooper Bussmann製チョークコイルを搭載しており、効率の高い電源供給が可能。加えて、GIGABYTEならではのギミックにも注目したい。CPUやメモリが取り付けられていなくともUSBメモリだけでUEFI-BIOSを更新可能な「Q-Flash Plus」や、デスクの下などの暗い場所でも背面の端子を視認できる「バックパネルLED」など、ユーザー本位の新機能が搭載されている。本モデルの価格は10月現在29,000~32,000円といったところで、X99 Express搭載マザーボードとしては購入しやすい。[Core i7-5930K」や「Core i7-5820K」と組み合わせ、6コア12スレッドの実力を体験してみよう。