現役時代より外見やデザインで選べる靴が増えた
嵐店長:現役時代と靴選びは変わりましたか?
福西氏:お話したとおり現役のときは、少しでも違和感を感じたらNG。試合のときはもちろん、普段でも少し足に違和感があるだけで仕事に影響していました。足に馴染むまで待つことはなかったですね。今はある程度様子を見て、馴染むのを待ちます。外見やデザインで選べる靴が増えたと言えるかもしれません。
嵐店長:履く頻度によりますが、人によって馴染み方は違います。靴のパーツの中で馴染んではいけない部分もある。人間の骨格を考えると動くところと動かないところがありますよね。動かない部分に関しては、靴を履いても動かず抑えておかないといけない。例えば指先やかかと周り、土踏まずなども同様です。つまりそういうところがズーッと痛いということは、足のサイズと靴があっていないということになります。
福西氏:靴って長さと幅しか表記がないので、例えば左右で足のサイズが違うとか、甲の高さが違うとか、くるぶしやアキレス腱にあたるとか、履いてみないと分からないことがたくさんありますよね。
嵐店長:なるべく相談していただきたいですね。人間の足はすごく敏感で、くるぶしに少しあたっているだけでも辛くなる。素材が問題であれば調整することですごく楽になります。スポーツをなさっている方は、立つ、座る、歩くだけではない激しい動きをしますので、違和感に特に敏感です。そういう経験や感覚が積み上がって、自分の足の形が分かってきて、自分にフィットする靴が分かる。普段から革靴を履いてない方がいきなり革靴を履いてもどれくらいのフィット感、どれくらいで馴染むのかという感覚は分からないと思います。ある程度経験が必要なのです。
福西氏:僕は真っ先にお店の方に相談します。どれくらいで馴染みますか? とか、どういう革ですか? とか。
嵐店長:靴はファッションの一部でもあり、ギアでもありますからね。見た目(デザイン)と履きごこちのバランスの取り方は難しいですよね。
靴はコミュニケーションの一つでもある
福西氏:靴って生活の一部であり、なくてはならないものであり、日常でもありますね。
嵐店長:自分の洋服と一緒で、革靴も変わらない部分と変わる部分があります。ベーシックなものの良さもあるし、気持ちが上がるような流行ものもある。ただ僕自身、年を重ねるに連れてベーシックなものによっていく傾向にはありますね。
福西氏:ベーシック、僕は人によってその人のベーシックがあると思う。ベーシックがあるからこそ、色や形で遊べると思います。サッカーシューズに関しても毎年いろいろな流行——流行りの色や紐が斜めに付いているもの、素材が変わっているものーーがありますが、実は根本的な部分はベーシックなんです。靴の仕様によって自分のパフォーマンスに影響が出てきてしまうわけですから、仕事をする上で、ベーシックな部分は変わらないし、変えたくない。
嵐店長:お店にいらっしゃる方でも、そのベーシックな部分は話してみないと分からない部分でもあります。どういうライフスタイルで履くのか。話してみてその方にピッタリの革靴を提案させていただくんです。
福西氏:そういう意味では、靴ってコミュニケーションの一つでもあると思います。僕も友達と“いい靴履いているね、ちょっと履かしてよ”なんて会話をしますから。
スリーEという幅広サイズで、選手時代はサッカーシューズ選びに苦労した、という福西さん。選手時代に培った靴選びへのこだわりは、今もなお続いているという。妥協なき“いい靴”選びが、福西さんの“いい仕事”につながっているようだ。今後メディアで福西さんを見かけたら、甘いマスクだけでなく、ぜひ足元のこだわりもチェックしてみてほしい。
→「春のREGAL WEEKプレゼントキャンペーン」の特設サイトはコチラ
[PR]提供:リーガル