サイコムから、新たなワークステーション「Lepton WS2300H87-I」カスタマイズモデルが発売された。ワークステーションといえば、大型の筐体、唸るファン、暖房のような熱気を想像してしまうが、サイコムが提案した製品は、なんとMini-ITXサイズ。小型PCを好まれる方には定番のキューブ型ケース「SilverStone SST-SG06B USB 3.0」に身を包んだその外見は、一見するととてもワークステーションとは思えない。果たしてどのような構成となっているのか、詳しく紹介していこう。
超低消費電力版Xeonを採用し、信頼性を高める
Mini-ITXのマザーボード、ケースは当然、電力や排熱の制限も大きい。そんな制限をクリアするために、このモデルには「インテル Xeon E3-1265L v3」が搭載されている。今年6月に発売されたコードネーム「Haswell」シリーズとなるこのCPUは、TDPわずか45Wの超低消費電力版にもかかわらず、クアッドコアが採用されている。
さらに詳しくスペックを見ていくと、マザーボードは「ASRock H87M-ITX」。SATA3.0ポートを6基、そしてQSVが扱える選択だ。メモリは標準でも潤沢に16GBを搭載し、業務用アプリケーションでも不足することが無いよう、気を配っている。また速度と信頼性を両立させるために、システムドライブにはSSD「インテル SSD 520 120GB」、データドライブにはサーバー向けとなる「Ultrastar A7K2000」シリーズの高信頼HDD「HGST HUA722010CLA330」という2台構成を採用。業務使用を前提としたパーツで固めている。なお、上記は試用したカスタマイズモデルのスペック。標準構成は下記表組み参照のこと。
評価機 | 標準構成 | |
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CPU | Xeon E3-1225 v3 | Xeon E3-1225 v3 |
チップセット | Intel H87 Express | Intel H87 Express |
メモリ | 16GB(DDR3 1600) | 8GB(DDR3 1600) |
ストレージ | SSD 120GB/HDD 500GB | HDD 500GB |
グラフィック | Quadro K2000 | Quadro K600 |
電源 | SFX 300 80+ | SFX 300 80+ |
OS | Windows 7 64bit | OSレス |
販売価格(12月中旬現在) | 183,360円 | 95,610円 |
USB 3.0端子をはじめ、多くのインターフェイスが並ぶ背面。カバーはあるが、拡張スロットは利用不可だ。ノート用のスリムDVDドライブを搭載する前面パネル。2基の前面USB端子が3.0対応なのが便利だ |
また、同機では単純にリファレンスクーラーを採用するのではなく、Xigmatek社製のものを採用。PWM対応の90mm径ファンにより、静音性と冷却性を両立している。また、このコンパクトサイズながらフロントに12cmファンを装備。フレッシュなエアをフロントから取り込んで、ケース内部に熱がこもるのを防ぐ仕様だ。