パワフルでありながら水冷システムで静粛性を確保

続いてハードウェア面をチェックしてみよう。マザーボードはインテルZ87エクスプレスを搭載したギガバイトの「GA-Z87N-WIFI」。製品名から気づくかもしれないが、無線LANモジュールを標準搭載したマザーで、ワイヤレスでLAN接続ができる。CPUはCore i5-4570(3.20GHz、最大3.60GHz)が標準で、カスタマイズによりハイエンドPC御用達となりつつあるCore i7-4770Kや、TDPが低めに抑えられたCore i5-4570Sなどをチョイスすることができる。なお、ドラクエ推奨PCとして同機を紹介しているので余談となるが、Xeon E3プロセッサー・ファミリーも選択可能。OpenGL対応のグラフィックボードに換装すれば、ワークステーションとしても利用できる。

水冷ユニットと組み合わせられたEnermaxのUCTB12P。写真をよくみると、コウモリの羽根のような多面構造となったフィンが使われているのがわかる。一般的なファンに比べ風量が20~30%増すという

特徴的なのはCPUクーラーに「Asetec 550LC」水冷システムを採用していること。このシステムにコウモリの翼のような形状のフィンを採用した「Enermax UCTB12P」を組み合わせ、効率的かつ低騒音でCPUを冷却する。水冷システムは、通常の空冷CPUクーラーに比べCPU周辺に空間ができ、エアフローを阻害しないというメリットもある。

また、目立たないことだが、電源ユニットにこだわっている点も見逃せない。同機で標準搭載されるのは「Antec EA-550-PLATINUM」。容量こそ550Wと平凡だが、一般的なデスクトップPC向け電源では最高クラスとなる「80PLUS Plutinum」認証を受けている高品位電源ユニットだ。同機はmini-ITX準拠なのでPCIEx16スロットは1基しかなく、デュアルGPUは想定外。と考えると電源容量は550Wでも十分で、それよりも電源変換効率を重視した選択だ。ゲーミングPCは、プレイに熱中してしまうと長時間稼働させるもの。その意味で電源変換効率に優れたユニットが搭載されているのは、“エコ”の面でもうれしい。


電源ユニットはAntecのEA-550-PLATINUM。CPUやグラフィックボードに安定的な電力供給が行えるうえ、交流→直流への変換効率に優れている

購入のしやすさとパフォーマンスのバランスを考えたGPU選択

試用機に搭載されたNVIDIA GeForce GTX 660搭載のグラフィックボード

ゲーミングPCで肝心要となるのがグラフィックボード。乱暴にいってしまえば、グラフィックボードにコストをかければかけるほど、PCゲームは快適に動作する。膨大なグラフィック処理が必要となるFPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲームを楽しむのならば、グラフィックボードにとことんコストをかけるのもありだが、ドラクエはFPSほどグラフィック処理を必要としないMMORPG。そのため、同機に標準搭載されるグラフィックボードは、NVIDIAのミドルレンジに属すGeForce GTX 660という、購入のしやすさも考えた現実的な選択だ。とはいえ、CPU統合グラフィックよりも確実にパフォーマンスが高いため、ドラクエをはじめとした各種ゲームを十分快適に楽しめる。以下、「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」ベンチマーク、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」を計測したので参照にしてほしい。


結果、ドラクエのベンチマークでは「高品質」(1920×1080、フルスクリーン)で、最高判定となる「すごく快適」、FF14ベンチマークでも「最高品質」(1,920×1080、フルスクリーン)で、最高判定「非常に快適」となった。つまりRPG系PCゲームなら十分快適にプレイできるのだ。FPSゲームを高解像度、高画質で楽しみたいのなら、グラフィックボードをアップグレードするのもありだ。カスタマイズメニューには、最新・最強のGeForce GTX 780 Tiも用意されている。

なお、標準構成では1TBのHDDとなっているが、試用機にはインテルSSD 530が装着されていた。PCゲームではデータの読み込みで待たされイライラすることもある。そうしたストレスを少しでも改善したいのなら、SSDへの換装は有力な選択肢だ。

試用機に搭載されていたインテル SSD 530。シーケンシャルリード400MB/秒以上のパフォーマンスだ

さて、ここまでみてきたようにG-Master Cutlass2-ITX-DQXは、ドラクエを存分に楽しむためのパフォーマンスを確保している。しかも標準構成で122,310円。超ハイエンドパーツで固められたゲーミングPCに比べ、非常に求めやすいのも大きな魅力だ。

(マイナビニュース広告企画)

[PR]提供:サイコム