日本のパソコン市場でもっとも多くのニーズがあるのが、15.6型ワイド液晶を採用したスタンダードサイズのノートPCだ。デスクトップのように設置スペースを選ぶことがなく、モバイルノートのように窮屈にタイピングすることもない。ウェブを閲覧したりデジカメ画像を楽しんだりといった使い方に最適なサイズなのが、スタンダードノートが支持される理由だろう。ここで紹介するパソコン工房の「Lesance NB 15NB7010-i7-VGM」も、そんなスタンダードノートに属する製品だが、そのパフォーマンスはクラス平均を上回るものとなっている。

Core i7と外部グラフィックでハイパフォーマンス

Lesance NB 8-15NB7010-i7-VGM

Lesance NB 8-15NB7010-i7-VGMの概要をざっとチェックしてみよう。システムは「Haswell」こと、最新の第4世代Coreプロセッサー・ファミリーとインテル8チップセットの組み合わせ。CPUはCore i7-4700MQ、チップセットはIntel HM86 Expressとなっている。ここで注目したいのは、CPUにCore i7を搭載していること。前述したように、15.6型ワイド液晶を採用したスタンダードノートは需要が高く、さまざまなメーカーから多彩な製品が投入されているが、その多くはCore i5を採用。対してLesance NB 8- 15NB7010-i7-VGMではCore i7-4700MQが搭載され、パフォーマンス面で頭一つ抜きんでている。ちなみに同CPUは物理4コアで、1コアあたり2スレッドを処理できる「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」に対応。合計8スレッドの処理が可能となっている。マルチスレッディングに対応したアプリケーションを利用する際に、このCPUが活きてくることになる。なお、メモリはDDR3L 1600が4GB×2、HDDが500GBと不満のない仕様となっている。


Windows エクスペリエンス インデックスのスコア。プロセッサは「7.9」と高評価。グラフィックス、ゲーム用グラフィックスでも「6.8」のスコアとなった

CPUのリソースで3Dレンダリングを行う「CINEBENCH11.5」。8箇所に分けてレンダリング処理を行っているのがわかる。ちなみにスコアは「6.65pts」だった

続いて注目なのが、グラフィックにNVIDIA GeForce GT 750Mを採用していること。15.6型ワイドのスタンダードノートでは、CPUに統合されたグラフィック機能を利用することが大多数を占める。ところが同機では外部グラフィックを搭載することにより、3D描画能力が求められるアプリケーションでも快適に動作させられる。つまり、PCに負担がかかるといわれている3Dゲームなども、ストレスなく楽しめるのだ。なお同GPUは、起動しているアプリケーションに応じて外部グラフィック/CPU統合グラフィックの切り替えを自動で行う「NVIDIA Optimas」テクノロジーをサポート。描画能力が求められるときは外部グラフィック、バッテリの消費電力を抑えたいときは内部グラフィック、といった使い方が可能となる。

ファイナルファンタジー14「AREALM REBORN」でベンチマーク。1,280×768ドットの「標準品質」で「4353」のスコアとなり評価は「快適」だった。1,920×1,080ドットの「標準品質」ではスコア「2090」、評価は「普通」となった

1,920×1,080ドットのフルHD液晶を搭載。画像や映像を艶やかに表示するグレア液晶となっている。なお、Windows 8を搭載しているがタッチは非対応

もう1点、通常のスタンダードノートに比べアドバンテージがある。それが、液晶ディスプレイの解像度だ。一般的に15.6型ワイド液晶の解像度は1,366×768ドットというのが相場。ところが同機では1,920×1,080ドットのフルHDディスプレイが採用されている。解像度が高いので、一般的なスタンダードノートよりも情報表示量が多く、表計算ソフトのセルがより多く表示できたり、フルHD解像度の映像をドットバイドットで再生できたりといったメリットが生じる。