続いて、本題となるゲームの起動速度をチェックしてみた。
使用タイトルは、近年作としてはグラフィックスヘビーなPCゲームの代表格である「BATTLEFIELD3」(EA,2011)、「METRO 2033」(THQ,2010)と、最近発売されたばかりの「DEAD SPACE3」(EA,2013)の3つ。
PCゲームは、家庭用ゲーム機よりも起動時間が長いものが多い。同一タイトルであっても、家庭用ゲーム機版よりもPC版のほうが読み込みに時間がかかる場合もある。この理由は様々な要因があるが、筆頭に挙げられるのは、PC版のほうがジオメトリデータやテクスチャデータが高品位で大容量となっているためだ。
実際に、ゲーム起動後にプレイ開始操作をして、プレイ画面が出てくるまでを計測してみたところ、以下のようになった。計測はテスト状況をビデオカメラで撮影して、その撮影映像に対してタイムを計測している。まずは筆者愛用のゲーミングPCでの結果。先述の通り最新スペックではなく、SATA2(3Gbps)である点に注意してほしい。
CPU : Phenom II X4 940/3.0GHz
マザーボード : ASUSTeK Computer M4A78 PRO(AMD 780G+SB700)
メインメモリ : PC2-6400 DDR2 SDRAM 8GB(2GB×4)
GPU : NVIDIA GeForce GTX 680(グラフィックスメモリ容量4GB)
OS : Windows 8 64bit版
BATTLEFIELD3
ミッション : OPERATION SWORDBREAKERの開始までの待ち時間
HDD : 約32秒
SSD : 約10秒
METRO2033
ミッション : Chaseの開始までの待ち時間
HDD : 約4秒
SSD : 約2秒
DEAD SPACE3
ミッション : Chapter1ゲーム本編コンティニュースタートまでの待ち時間
HDD : 約6秒
SSD : 約5秒
c 2013 Electronic Arts Inc. EA, the EA logo, Visceral Games and Dead Space are trademarks of Electronic Arts Inc. All other trademarks are the property of their respective owners. |
ゲーム開始前にがっつりとデータを読むBATTLEFIELD3では、ゲーム開始までの所要時間がなんと3倍も高速化してしまった。HDDで長くプレイしていた身からすれば、あっという間に始まった…という印象であった。
一方、ゲーム開始前の読み込みを最低限にして、ゲーム進行と共にバックグラウンドでデータを読み進める設計のMETRO2033やDEAD SPACE3は、体感としてはそれほど差がなかったが、計測タイムを見るとSSDのほうが確実に高速化されていることは分かる。
またここでも、編集部から貸し出しを受けた最新機材でのテストを実施。都合上、上の環境とはテスト項目が異なるのだが、結果は以下の通り。
CPU : Intel Core i7-3770K(3.5GHz)
マザーボード : GIGABYTE GA-Z77X-UD3H(Intel Z77 Express)
メインメモリ : PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB(4GB×2)
GPU : NVIDIA GeForce GTX 680(グラフィックスメモリ容量4GB)
OS : Windows 8 64bit版
BATTLEFIELD3
ミッション : OPERATION SWORDBREAKERの開始までの待ち時間
HDD : 約40秒
SSD : 約13秒
BATTLEFIELD3は、やはりHDDに対してSamsung SSD 840(500GB)のほうが、ゲーム開始までの待ち時間が3倍も短縮。ただ、筆者の旧型システムのほうがHDDでもSamsung SSD 840(500GB)でも、若干、待ち時間が少ない。ゲーム側の設定は変えていないので不思議だが、これは筆者の旧型システムと編集部の新型システムではプラットフォームのメーカーや世代が異なるため、起動時に読み込むソフトウェアモジュールやデータの数が異なっていることが原因かも知れない。「SSDのほうが3倍速い」という結果自体にブレはないので、ありのまま記しておくことにする。
CRYSIS3
ミッション : 「人類滅亡後」の開始までの待ち時間
HDD : 約20秒
SSD : 約14秒
CRYSIS3は、新システムでのみテストを実行。こちらもSamsung SSD 840(500GB)のほうが、HDDと比較して待ち時間が30%ほど短縮された。
おわりに
今回、ベンチマークソフトによる定量テスト、実際のゲームを動かしての実地テストを行ってみたわけだが、両テストにおいて、ともに「気のせいではない」レベルでの確かな性能向上がテスト結果に表れたし、体感としてもその高速化を実感できた。
筆者のテストPC(マザーボード)のSATAインタフェースが世代的に3Gbpsどまりだったのにも関わらず、Samsung SSD 840シリーズの高速性能が十分に活かせたことには驚かされた。最新世代でない"未だ現役"なマシンにおいても、Samsung SSD 840の高性能は享受できるということであり、つまりはアップグレードパーツとしては申し分ないと言うことでもある。
そして、最新世代のハードウェア、SATA3(6Gbps)でも実験し、確かに絶対的な速度が向上した。今あるシステムで「HDD → SSD」というアップグレードを行っても効果は十分に得られるが、システム世代(SATAインタフェース世代)をSATA3(6Gbps)に更新すれば、さらにSamsung SSD 840のハイパフォーマンスが実感できるぞ…ということを証明した格好だ。
最後に筆者からのアドバイス。
価格的に大容量のSSDの導入が難しいという人は、Samsung SSD 840の120GBモデルや256GBモデルを選択して、OS類やよくプレイするゲームをSamsung SSD 840にインストール。そして一般的なデータ類は、コスト的にも気軽に新規増設できるHDDに収納する…という運用スタイルがオススメ。
(トライゼット西川善司)
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