換装前と換装後のパフォーマンスをベンチマークで比較
SSD 830への換装が完了したら、ノートPCにバッテリパックとACアダプタを接続して、電源を入れる。無事にWindowsが起動したら成功である。今回は2年前に発売されたノートPCのHDDを最新のSSD 830に換装したわけだが、気になるのはそのパフォーマンスである。そこで、いくつかのベンチマークテストを行い、換装前と換装後の性能を比較してみることにした。
まず最初は、Windowsエクスペリエンスインデックスを比較してみた。換装前は、プライマリハードディスクのスコアが「5.7」だったのに対し、換装後は「7.7」へと2ポイントも向上している。Windows 7のWindowsエクスペリエンスインデックスは最高スコアが「7.9」であり、「7.7」はかなりの高スコアだ。なお、プロセッサやメモリなどのスコアは変わっていない(当然ともいえるが)。
次に、総合ベンチマークプログラムである「PCMark 7」と「PCMark Vantage x64」のスコアを比較してみる。PCMark 7の総合値であるPCMark scoreは、換装前が「1460」だったのに対し、SSD 830に換装後は「2519」と約1.72倍に向上している。それ以外の個別スコアも軒並み上昇しており、ストレージ性能を計測するSystem storage scoreは「1401」から「4836」へと約3.45倍にもなった。PCMark Vantege x64の結果も、PCMark 7と同様に、総合値が約1.71倍ほど向上したのをはじめ、HDD Scoreにいたっては「3332」から「29447」へと実に約8.84倍にもなっている。
■ PCMark 7 | 換装前 | 換装後 | ■ PCMark Vantage 64bit | 換装前 | 換装後 |
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PCMark score | 1460 | 2519 | PCMark Score | 5266 | 8990 |
Lightweight score | 1587 | 3683 | Memories Score | 3173 | 5195 |
Productivity score | 1025 | 2700 | TV and Movies Score | 3691 | 4106 |
Creativity score | 2134 | 3536 | Gaming Score | 3276 | 6422 |
Entertainment score | 1323 | 1661 | Music Score | 5376 | 11616 |
Computation score | 2223 | 2250 | Communications Score | 4212 | 6012 |
System storage score | 1401 | 4836 | Productivity Score | 4579 | 11977 |
HDD Score | 3332 | 29447 |
また、電源オフの状態からWindowsの起動が完了するまでの時間を計測したところ(ストップウオッチで5回計測し平均を算出)、換装前は1分48秒かかっていたのに対し、SSD 830への換装後はわずか31秒と、1/3以下の時間に短縮された。高速起動がウリの最新Ultrabookと比べても、それほど遜色のない結果だ。換装前は、Windowsの起動をイライラして待っていたのだが(起動に2分近くかかるのはストレスを感じる)、SSDへの換装後はそうした不満は一切なくなった。Windowsの起動だけでなく、アプリケーションの起動や操作に対する反応も高速化され、マシンの印象が一変した。
最後に、ストレージの純粋な性能を計測するため、CrystalDiskMarkを実行した。結果は下の画面キャプチャを見ていただきたいが、換装前のシーケンシャルリードは「70.91MB/s」、シーケンシャルライトは「67.79MB/s」だったのに対し、換装後のシーケンシャルリードが「244.1MB/s」、シーケンシャルライトが「234.2MB/s」と、3倍以上に向上している。いっぽうのランダムアクセスは、さらにSSDの長所が発揮されるテストだ。例えば、4Kランダムリードが「0.343MB/s」から「14.71MB/s」へと、実に42倍以上も高速化されている。SSD 830が備えるトリプルコアコントローラーにおいて、ランダムアクセス専用となる3つ目のコアが効いているのだろう。
補足すると、換装後のCrystalDiskMarkの結果は、SSD 830の性能をフルに発揮できているわけではない点に注意が必要だ。SSD 830は、最大6Gbps(規格値)での転送が可能なSATA 3に対応しているのだが、今回使ったノートPC「LIFEBOOK SH760/5A」のSATAインタフェースが規格値最大3GbpsのSATA 2なので、インタフェースがボトルネックとなっているのだ。SATA 3対応環境なら、SSD 830のシーケンシャルリードは実測で500MB/s程度に達する。
とはいえ、SATA 2までの対応となる数年前のノートPCでも、HDDからSSDへの換装は、劇的な体感速度の向上をもたらしてくれる。一度SSD環境の快適さを知ってしまうと、もはやHDDには戻れない。256GBの「SSD 830ノートPC用キット」の実売価格は25,000円前後であり、それによって得られる快適さ、作業効率の向上を考えると、非常に費用対効果の高いアップグレードだといえるだろう。少し前のノートPCを使っていて、パフォーマンスに不満があるのなら、マシンの買い換えを検討する前にSSDへの換装に挑戦してみてはいかがだろうか。
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