電源ユニットの品質はどこで見定める?

それほど大事なパーツというのであれば、どこをみればその品質が分かるのか疑問を持つ人もいるだろう。一般的に総出力が大きければ大きいほど、電源ユニットに搭載される回路の品質も高くなる傾向は存在する。しかし、実際にPCパーツを取り扱っているショップへ行けば、同じ600W電源ユニットでも3千円台のものもあれば、1万円を軽くオーバーする製品もある。適切に電源ユニットを選ぶには「変換効率」というものを考えていく必要がある。

特にパフォーマンスの高いグラフィックスカードやCPUを使ったり、HDDを大量に搭載したりする場合、電源ユニットに要求される電力の変換効率が高いものが要求される。それはなぜかというと、100Vの電気をそれぞれのパーツが要求する電力へ電源ユニットを使って変換した場合、その作業自体の負荷によってロスが生じるからだ。

つまり、PCの電源ユニットがおこなえる電気の変換は、100%ではないのだ。一昔前の電源ユニットの場合、変換効率は70%前後といわれていた。つまり、30%の電気はうまく変換されず、その余分は熱に変わる。発熱しやすく、冷却のためのファンの音もうるさい。そんな電源ユニットの場合、変換効率が悪いことが疑われるというわけだ。

自宅で電源ユニットの性能を比べるというのは、自作ユーザーでもよほどコアなファンにしかできない。しかし、電源ユニットの品質を表す変換効率の良さの目安は存在しており、実際に電源ユニットを選ぶ際にはそれをひとつの指標とすることができる。それが「80PLUS認証」だ。

PCの各パーツへ適正な電力を供給するのが電源ユニットの役目だ