ノートPCの中でも一番の売れ筋となっているのが、15型クラスの液晶ディスプレイを搭載する据え置き型のモデルだ。内蔵機能や拡張性、キーボードのサイズなどに十分な余裕があり、メインマシンとして十分なパフォーマンスを持ちながら、デスクトップ機に比べ、省スペースで部屋の移動も簡単なので、家庭で使用するモデルとして、最も汎用性が高いサイズのPCといえるだろう。
その分このカテゴリは各社がしのぎを削る激戦区となっているわけだが、ここにマウスコンピューターは性能・価格の両面で魅力的な「LuvBook K」シリーズを用意している。なかでも、今回紹介する「LB-K802B」は、クアッドコアCPUのCore i7と、フルHD表示に対応した高解像度液晶を搭載しながら、7万円台と非常に買い得感の高い価格を実現。その使い勝手とパワーがいかほどのものなのか、実機を使って検証してみた。
フルHDの15.6型液晶とGeForce GT 555M搭載
「LuvBook K」シリーズの全モデルに共通する特徴が、1920×1080ドットのフルHD表示に対応した15.6型の液晶ディスプレイを搭載することだ。同じCore i7+15.6型ディスプレイ搭載ノートでも、この価格帯の製品では、1366×768ドットや1600×900ドットなど、解像度が下回る液晶パネルを使用しているものも少なくないが、写真や動画をクッキリかつ滑らかに表示したい、1画面中により多くの情報を表示したいということであれば、やはり高精細なフルHD液晶を選択したい。
また当然のことながら、ディスプレイが高解像度になるほど画面を描画するのに必要なパワーも大きくなるが、CPU内蔵のグラフィックス機能に加え、別途グラフィックスチップとしてGeForce GT 555Mを搭載している。LuvBookはゲーマー向けPCではないので、重量級のタイトルでも高解像度で快適というわけにはいかないものの、普及価格帯PC向けのGPUとしては、GeForce GT 555Mはまずまず高性能。ベンチマークテストの結果は後述するが、解像度等の設定を選べば中負荷程度のオンラインゲームなどは十分プレイすることが可能だ。もちろん、コミュニティサイトで提供されているゲームアプリなどは余裕で楽しめる。
また、NVIDIAの「Optimusテクノロジ」と呼ばれる技術を搭載している。これは、グラフィックス負荷が小さいときは省電力なCPU内蔵グラフィックスを使用し、ゲームの動作中など高負荷時は画面描画を自動的にGeForce GT 555Mへと切り替えるもので、普段は消費電力や動作音を極力抑えつつ、必要なときには十分な性能を確保することができるようになっている。
4コア版Core i7搭載、用途に応じて選択できる豊富なオプション
CPUはインテルのハイエンドモデル、Core i7を搭載している。ノートPC用のCore i7には2コア版と4コア版があるが、LuvBook Kシリーズでは4コア版を採用し、動画エンコードなども高速に実行することができる。今回紹介する「LB-K802B」ではCore i7-2670QM(動作周波数2.20GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.10GHz)を標準搭載しているが、さらなる高性能を求めるユーザーは、BTOオプションでCore i7-2760QM(同2.40GHz、最大3.50GHz)またはCore i7-2860QM(同2.50GHz、最大3.60GHz)を選択することもできる。動画やRAW画像の編集を頻繁に行う場合、これらの上位CPUを検討するのもいいだろう。
また、高負荷時だけでなく、ソフトの起動やファイル操作など日常的なオペレーションにおいてもワンランク上の快適さを求めたい場合、HDDをSSDに変更するといいだろう。標準構成では500GBのHDDを搭載しているが、BTOでADATA S511の60GB/120GB/240GBモデル、インテル520の120GBモデルに変更できる。特にADATA S511は60GBが4,620円、120GBでも9,450円と、かなり手頃な投資額となっている。それほど大きなデータは取り扱わない、あるいは大容量データ用には、はじめから外付けHDDやファイルサーバーを用意する予定があるといったユーザーは、ぜひSSDの快適さを味わってほしい。そのほか、光学ドライブも標準のDVDスーパーマルチドライブだけでなくブルーレイディスクドライブを選択できる。